ホームページを運営している中でのよくある失敗

目次

はじめに

ホームページは現代のビジネスにおいて「24時間365日働く営業マン」とも言われます。

しかし、多額の予算を投じて雇ったはずの営業マン(ホームページ)が全く働かず、維持費だけがかかる「お荷物」になってしまうケースも少なくありません。

なぜそのような失敗が起きてしまうのでしょうか。

本記事では、企業サイト・店舗サイトの運営で陥りがちな失敗例を専門家の視点から解説します。

運用体制・集客・コンテンツ制作の観点で代表的なミスを取り上げ、その原因と対策について考えてみましょう(※本記事では採用サイトやECサイトは対象外としています)。

以下に、主な失敗例とその問題点を一覧表にまとめました。

思い当たる点がないかチェックしながら読み進めてみてください。

失敗例問題となる点(概要)
目的・ターゲット未設定のまま制作・運営ゴールや想定読者が曖昧なため、サイトの方向性が定まらず「誰にも響かない」内容になりがち。
制作会社に任せきりで自社の情報発信が不足サイトに独自性がなくなり、ありきたりな表現やテンプレート的なコンテンツになって差別化できない。
デザイン優先でユーザビリティ軽視見た目を重視するあまり操作しづらく、必要な情報にたどり着けないサイトになってしまう。
スマホ対応の不十分スマートフォンでレイアウト崩れや操作のしにくさが発生し、多くのモバイルユーザーを逃してしまう。
公開後に更新が止まりサイトを放置最新情報の更新がないため企業の信頼を損ね、ユーザー離れやアクセス減少、検索順位低下につながる。
SEO対策を無視したサイト設計検索結果に表示されず新規顧客に見つけてもらえず、せっかくのサイトも「存在しないのと同じ」状態になる。
自社で更新できないサイト構成CMS非導入などで簡単な修正も外部依頼になるとコスト・時間がかかり、更新が滞り情報が古いままになる。
アクセス解析を導入・活用していないユーザーの訪問状況や離脱原因を把握できず、改善策がすべて勘に頼ったものになってしまう。
法的準拠やセキュリティ対策の軽視無断利用画像や未SSL化・古い規約など法令違反やセキュリティ事故のリスクが潜み、信用失墜や損害賠償の恐れも。
予算配分ミス(制作に全投入し運用費不足)制作に予算を使い切り、肝心の広告・集客や保守に回す予算がなくなる。「城は建てたが道がない」状態に陥る。

それでは、これらの失敗例について順に詳しく見ていきましょう。

目的やターゲットを決めずにサイトを運営してしまう

ゴール不在のままでは効果が出ない

最初に陥りがちな失敗は、サイトの目的やターゲットユーザーを明確にしないまま制作・運営してしまうことです。

「とりあえず格好いいサイトが欲しい」「競合もやっているからうちもホームページを作ろう」程度の動機で始めると、結局誰に何を伝えるサイトなのかが定まらず、内容もデザインもぼんやりしたものになりがちです。

その結果、「誰にも刺さらない」無難なサイトになってしまうケースも多いと指摘されています。

特に企業サイトでは意思決定者と実務担当者でニーズが異なるため、どの層に訴求するか棲み分けが必要ですが、ターゲット定義が不十分だと両方に響かない中途半端な内容になってしまいます。

ターゲットに合わないサイトの悲劇

目的・ターゲットがあいまいなままだと、サイトの方向性を誤り大きな失敗につながることがあります。

例えばある製造業の企業では、約300万円をかけて最新アニメーションを多用したスタイリッシュなサイトを制作しました。

しかし主要顧客である地方工場のPC性能では重すぎて表示できず、新サイトは「動かない看板」と化してしまいました(結局、以前の古いサイトの方がマシという事態に)。

このように自社の想定ユーザーの環境やニーズを考えないサイト作りは大きな無駄を招きます。

まず最初にペルソナ(具体的なターゲット像)を設定し、その人物が「どんな課題を持ち」「何を求めて検索し」「サイト内でどの情報を得て最終的に問い合わせに至るか」を明確に描くことが重要です。

ゴールとターゲットを定めて初めて、ホームページはビジネスの武器として正しく機能します。

制作会社に丸投げして自社の強みが伝わらない

自社情報の不足による失敗

次によくあるのが、ホームページ制作を制作会社任せにしすぎてしまうことです。

もちろんプロの制作会社に依頼するのは合理的ですが、「プロに任せれば最高のものができるだろう」と自社の情報提供や確認を怠ると失敗のもとになります。

制作会社はウェブ表現のプロではあっても、あなたのビジネスのプロではありません。

自社の強み、顧客の声、こだわりといった「一次情報」を提供しなければ、サイトのコンテンツはどうしても汎用的でありきたりなものになってしまいます。

例えば出来上がったサイトのキャッチコピーが他社でも見かけるような「誠実と信頼の技術」「お客様に寄り添う」など月並みな表現ばかり…というのは、社内の人ならではの視点や具体的な強みが反映されていない典型例です。

差別化できないサイトに注意

この失敗を避けるには、制作会社に任せきりにせず自社も積極的にコンテンツ作りに関与することが大切です。

自社のサービスや商品のどこが他社と違うのか、なぜ選ばれているのか、といった独自のポイントを制作段階でしっかり伝えましょう。

また原稿や写真素材の提供も可能な範囲で自社から行うことで、よりオリジナリティのある内容に仕上がります。

丸投げではなく二人三脚で制作・運用する姿勢が、成果につながるホームページへの近道です。

デザインに凝りすぎて使い勝手を犠牲にしてしまう

見た目偏重の問題

ホームページの第一印象はもちろん重要ですが、デザインに凝りすぎるあまりユーザビリティ(使いやすさ)を軽視してしまうのも失敗につながります。

具体的には、「メニューやボタンがどこにあるか分かりにくい」「文字が小さすぎて読みづらい」「装飾が多くて情報を探しにくい」といったサイトです。

人間はサイトを開いて0.05秒(50ミリ秒)でデザインの第一印象を決めるという研究結果もあります。

ファーストビューでどこを見ればよいか迷うようなデザインは、それだけでユーザーの離脱を招きかねません。

ユーザー目線での設計を

デザインはあくまで情報を効果的に伝える手段です。

見た目のインパクトと同時に、誰でも直感的に操作できる導線やレイアウトになっているかが重要です。

「3クリック以内で目的の情報にたどり着けるか」「必要なボタンが一目で見つかるか」といった観点でサイトをチェックしましょう。

自己満足のデザインではなく、ユーザー目線でバランスの取れたデザインにすることで、訪問者にストレスを与えず内容を伝えられます。

スマートフォン対応が不十分

モバイル軽視のリスク

スマホ対応(レスポンシブ対応)の不足も致命的な失敗の一つです。

現在では世帯のスマートフォン保有率は90.6%に達しており、実際のWebトラフィックの7〜8割はスマホから発生しています。

PCで綺麗に見えるサイトでも、スマホでレイアウトが崩れたり文字が小さすぎたりすると、多くのユーザーが内容を読む前に離れてしまいます。

にもかかわらず「PC画面で確認して満足してしまった」という理由でモバイル最適化を疎かにしてしまうケースがあります。

モバイルファーストの発想

対策として、最初からスマートフォンで快適に見られることを前提にデザイン・実装する(モバイルファースト)ことが重要です。

具体的には、指一本でスクロールやタップがしやすいか、ボタン同士が近すぎて誤タップしないか、画像や文字はスマホ画面でも見やすい大きさか、といった点を念入りにチェックしましょう。

スマホ対応が十分でないサイトは検索エンジンからの評価も下がりやすい傾向にありますし(Googleはモバイルフレンドリーなサイトを優遇します)、単純にユーザーの利用時間帯もスマホ閲覧が中心です。

以上の理由からも、スマホ対応の不備は早急に改善すべき最優先事項です。

公開後に更新が止まりサイトを放置してしまう

更新停止の悪影響

ホームページ公開後に更新が滞ってしまうことも多くの企業で見られる失敗です。

忙しさや担当者不在など理由は様々ですが、サイト上の「新着情報」やブログが何年も放置されている状態は、企業の信頼性を著しく低下させます。

トップページに「夏季休暇のお知らせ(○○年度)」のような古い情報がいつまでも残っていると、それを見たユーザーは「この会社は今もちゃんと営業しているのだろうか?」と不安になり、競合他社に流れてしまいます。

実際、NTTレゾナンスの調査によれば「企業サイトで困ることランキング」の第1位は「情報が数ヶ月間更新されていない」ことであり、更新の少なさが企業サイトの印象を悪化させる最大要因だと報告されています。

このように、更新停止はユーザーの心象を悪くし機会損失を生む「負の資産」と化してしまうのです。

運用体制の見直し

更新が止まってしまう背景には、社内の運用体制の問題がよくあります。

例えば「担当者が他部署と兼務で手が回らない」「担当者が退職して引き継ぎがない」「更新依頼を外注すると費用や時間がかかるので放置」といった状況です。

この対策として、まずは無理のない更新計画を立てることが重要です。

現実的に可能な頻度(例:「週1回30分だけ更新作業」等)からルーチン化し、社内で共有しましょう。

また、更新内容が思いつかず手が止まる場合には「事例紹介テンプレート」「お客様の声テンプレート」などフォーマットを用意し、埋めるだけで記事が作成できるよう工夫すると継続しやすくなります。

運用体制を整え、サイトを「作って終わり」ではなく「作ってから育てる」意識を持つことが大切です。

SEO対策を無視したサイト設計

「検索に出てこない」致命傷

どんなに見栄えが良く内容の充実したサイトでも、検索エンジンで見つけてもらえなければ存在しないのと同じです。

にもかかわらず、SEO(検索エンジン最適化)を考慮せずにサイトを作ってしまう失敗は後を絶ちません。

例えば「自社名で検索すれば出るから大丈夫」と安心してしまうケースがありますが、それでは既に御社を知っている人にしかリーチできません。

本来狙うべきなのは「サービス名+地域」など自社をまだ知らない潜在顧客が検索しそうなキーワードで上位表示されることです。

この発想が欠けていると、新規顧客からサイト自体が発見されず宝の持ち腐れになってしまいます。

集客計画も含めたサイト運用を

SEO対策を無視したまま公開すると、「公開したのに全然問い合わせが来ない」「アクセス数が伸びない」といった事態に陥ります。

これを避けるには、サイト企画段階から集客戦略を組み込むことが重要です。

具体的には、適切なキーワード選定に基づいたタイトルや見出し構成、検索エンジンに読み取りやすいサイト構造(見出し階層や構造化データの活用)などを最初から設計に織り込んでおきます。

またSEOは成果が出るまで時間がかかるため、公開直後はリスティング広告やSNS発信など他の集客施策も併用して多角的に集客する計画を立てておくと安心です。

「良いサイトを作っただけ」では誰にも見つけてもらえない時代だという認識を持ち、サイトは作った後の集客まで含めて運用するものと捉えましょう。

自社で簡単に更新できないサイトにしてしまう

更新の外部依存は悪循環に

サイト公開後の運用に関連して、自社で更新できない仕組みになっていることも大きな失敗パターンです。

たとえばCMSを導入しておらず、ちょっとしたテキスト修正や画像差し替えのたびに制作会社へ依頼しなければならないケースです。

このような状態では、修正の都度コストと日数がかかるため次第に「依頼するのも面倒だしこのままでいいか…」となり、情報がどんどん古くなっていく悪循環に陥ります。

実際、「1箇所の文字修正に5,000円・納期3日」という契約では、細かな更新ほど放置されやすくなることが指摘されています。

内製化と仕組みづくりで解決

この問題への対策は二つあります。

一つは更新作業を内製化できるようにすること、もう一つは更新のハードルを下げる仕組みを用意することです。

前者については、可能であればWordPress等のCMSを導入して非エンジニアでもコンテンツ更新できる環境を整えましょう。

社内にスキルがない場合も、簡単な更新方法のレクチャーを受けておくだけで随分違います。

後者については、先述のテンプレート活用なども効果的です。

とにかく「最新情報の追加・修正が数分でできる」状態を作ることで、サイトを常にフレッシュに保てます。

外注任せの更新体制から脱却し、スピーディに情報発信できるサイトにしておくことが望ましいです。

アクセス解析を導入・活用していない

データ不在の改善は困難

ホームページは公開して終わりではなく、その後のPDCAサイクル(計画・実行・分析・改善)を回して徐々に成果を高めていくものです。

しかし、アクセス解析ツール(例:Googleアナリティクス)を導入していなかったり、導入していても全く活用していない企業も少なくありません。

アクセス解析を見なければ、「なんとなく人が来ている気はするが…」という曖昧な感覚でしかサイトの効果を把握できず、適切な改善策が打てません。

どのページからユーザーが訪れているのか、問い合わせ直前でどこを離脱したのかが分からなければ、次の一手もすべて勘に頼ることになってしまいます。

数値に基づく改善を

アクセス解析を有効活用することで、ホームページ運営は格段に効果的になります。

例えば解析データから「〇〇のページの閲覧数が多いのにお問い合わせにつながっていない」とわかれば、そのページに問い合わせ導線を増やす施策が考えられますし、「直帰率が高いページA」が見つかれば内容やデザインを見直す指標になります。

また、検索キーワード分析によってユーザーが何を求めているか知ることもできます。

無料で使えるツールも多いため、まずは基本的なアクセス解析を導入し、定期的にレポートを確認する体制を作りましょう。

データに基づいて改善を繰り返せば、ホームページは必ずや成果向上に寄与してくれるはずです。

著作権・セキュリティ・法規制への配慮不足

見落としがちなリスク

ホームページ運営では、法令順守やセキュリティ対策がおろそかになると重大なトラブルにつながります。

具体的には、「インターネット上で見つけた画像を無断で使用してしまう」「問い合わせフォームに暗号化(SSL)が導入されていない」「プライバシーポリシーが旧態依然のまま更新されていない」等です。

例えば一見フリー素材に見えた画像が実は有料素材で、数年後に著作権管理団体から高額の使用料を請求された、という事例も存在します。

また近年はクッキー(Cookie)利用に関する表示義務など新しい規制も登場しており、対応を怠るとコンプライアンス上の問題となり得ます。

最低限ここはチェック

法的・技術的な部分は専門知識が必要で難しい面もありますが、企業サイトとして最低限チェックすべきポイントを押さえておきましょう。

画像や文章などコンテンツの著作権は誰にあるかを確認し、第三者の素材を使う際は利用規約を厳守します。

問い合わせフォームや会員登録ページにはSSL(https通信)を必ず適用し、ユーザーの入力情報を暗号化して送信するようにします。

また、個人情報保護方針やサイト利用規約は最新の法制度(例えばクッキー規制や改正個人情報保護法など)に合わせてアップデートしましょう。

万一に備えてウェブサイトのセキュリティホール対策や定期的なバックアップも重要です。

これらは専門の制作会社や保守サービスに相談すれば対応してもらえる場合もあります。

法やセキュリティへの配慮不足は信頼を損ねるだけでなく賠償リスクにもつながるため、見逃さないようにしてください。

予算配分を誤り、集客や運用に費用を残さない

「作って終わり」で予算切れ

最後に、サイト制作と運用に関する予算配分のミスについて触れておきます。

中小企業などでありがちなのが、「ホームページ制作に全予算を投じてしまい、公開後の広告宣伝費や保守費用がゼロになってしまう」という失敗です。

これはたとえるなら「1,000万円かけて豪華な城(サイト)を建てたのに、城までの道(集客経路)を整備する予算がなく、誰も訪れない陸の孤島になってしまう」ようなものです。

サイト自体にどんなにお金をかけても、見てもらえなければ意味がないのは言うまでもありません。

また保守・運用予算がないと、セキュリティ更新やコンテンツ改善もできず、サイトは次第に劣化してしまいます。

適切な予算の割り振りを

この問題を避けるには、「制作:運用=〇:〇」といった具合に初期費用とランニング費用のバランスを考えておく必要があります。

業種や目的によって適正配分は異なりますが、一般に公開後の集客施策(SEO強化や広告出稿、コンテンツ追加など)にも制作費の数割程度は回す方が望ましいでしょう。

サイト公開後も継続してコストが発生することを前提に、中長期の予算計画を立てます。

また「作れば自然と人が来る」という時代ではないため、リスティング広告やSNS運用、人材リソースの確保なども含めた総合的な投資と捉えることが重要です。

「ホームページは作って終わりではなく育てて成果を出すもの」という意識のもと、費用も運用フェーズにしっかり投じることで初めて投資に見合うリターンが期待できます。

まとめ

ホームページ運営における失敗例を見てきましたが、その多くは技術的な問題以上に戦略不足や認識のズレから生まれています。

言い換えれば、「何のために・誰に向けて」サイトを作るのかを最初に明確にし、「作った後どう運用していくか」の計画を持つことで多くの失敗は未然に防げます。

ホームページは一度作れば終わりの看板ではなく、公開後も手をかけて育てていく生きた営業資産です。

今回挙げた失敗例に学びつつ、ユーザー視点とデータに基づく運用でサイトをブラッシュアップしていけば、きっとホームページは皆様のビジネスの強力な味方となってくれるでしょう。

今回の内容がお悩み解決の一助となれば幸いです。

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