データが大きすぎてサーバー移行が難しくなるケースとは?

はじめに

はじめに

サーバー移行を検討する際に、「データが大き過ぎて移管できないのではないか?」と不安になる方もいらっしゃいます。

結論からいうと、データ容量が非常に大きい場合、サーバー移行は確かに難易度が上がりますが、適切な対策を講じればほとんどの場合で移行は可能です。

ごく稀に物理的・技術的な制約で移行が難しいケースもありますが、専門知識を持ったうえで計画すれば大容量データでも移行できます。

それでは、なぜデータが大きいと移行が難しくなるのか、その原因と対策について専門家の視点からやさしく解説します。

大容量データの何が問題になるのか?

データ転送にかかる時間と回線速度の問題

データ転送にかかる時間と回線速度の問題

サーバー移行ではデータを新しい環境へコピーしますが、その所要時間はデータ量とネットワーク回線速度に大きく左右されます。

例えば、Googleの試算によれば100Mbpsの回線で100TBものデータを転送すると約124日(約4か月)もかかります。

同じ100TBを1Gbpsの高速回線であっても約12日ほど必要です。

極端なケースでは、10PB(ペタバイト)級のデータを標準的な企業ネットワーク(100Mbps〜1Gbps)で送ると3年〜34年もかかると報告されています。

もちろん現実的ではないため、GoogleやAWSでは物理ハードディスクを宅配便で送るような大容量移行サービスを提供しているほどです。

このようにデータ量が増えると通信に非常に長い時間が必要になり、通常のオンライン移行ではサービス停止(ダウンタイム)が長引く恐れがあります。

家庭用インターネットや一般的なレンタルサーバーの回線ではさらに速度が限られるため、数百GB〜数TB程度のデータ移行でも数時間から数日以上かかることは珍しくありません。

下表はデータ容量と回線速度による転送時間の目安です:

データ容量100Mbps回線の場合1Gbps回線の場合
100GB約3〜4時間程度 (理論値)約20分程度 (理論値)
1TB (1000GB)約1.3日 (約30時間)約3時間   
10TB約12日約1.2日 (約29時間)
100TB約124日(約4か月)約12日

※実際の転送速度はネットワークの混雑や機器性能により理論値より遅くなることが多いため、上記はあくまで参考です。

大量データの移行では転送エラーのリスクも増加

大量データの移行では転送エラーのリスクも増加

データ量が多いほど、長時間にわたってデータコピーを行う必要があります。

すると途中で通信エラーやタイムアウトが発生するリスクが高まります。

特にWeb経由で大容量ファイルをダウンロード・アップロードする場合、ブラウザやサーバーのタイムアウト制限にかかって失敗することがあります。

実際、WordPressサイト移行でよく使われるプラグイン(All-in-One WP Migrationなど)では、サイトデータが5GBを超えるとダウンロード処理が途中で止まってしまい、再開ボタンを何度も押さなければならなくなるケースがあります。

これはブラウザ(Chrome)の制限やPHPの実行時間制限、サーバーのメモリ不足などが原因で、容量が大きいと失敗しやすくなるためです。

また、20GBを超えるようなサイズでは単純にダウンロードに非常に長い時間がかかるため、そもそも一度に移行するのは現実的ではなくなります。

このように大きすぎるデータは従来の方法では移行作業自体が途中で止まったり、完了まで何日もかかったりしてしまうのです。

ファイル数の多さによる速度低下

ファイル数の多さによる速度低下

データ量が同じでも、「大きなファイル1つ」より「小さなファイルが無数にある」方が転送に時間がかかる傾向があります。

例えば1GBのファイル100個で試した場合と、実際に何百万もの小ファイルを移行する場合では、後者の方がファイルを開閉するオーバーヘッドなどで転送速度が大幅に低下します。

そのため、写真やテキストなど小さなファイルが大量にあるサイトでは、見た目のデータ総量以上にコピーに時間がかかり、移行計画通りに進まないことがあります。

特に昔から運用していて画像やPDF等のアップロードファイルが蓄積しているサイトではファイル数が膨大になっているため注意が必要です。

データベース肥大化による負荷

データベース肥大化による負荷

Webサイトではデータベースも重要なデータです。

投稿記事や顧客情報が増えてデータベース(DB)が巨大化すると、エクスポート(書き出し)やインポート(読み込み)に時間がかかるだけでなく、メモリ不足やタイムアウトで失敗する可能性が出てきます。

例えば、数十万件のレコードを含むDBをPHPの管理画面(phpMyAdminなど)経由で移行しようとすると、スクリプトが途中で停止してしまう場合があります。

WordPressの移行においてサイト全体の容量が大きすぎて自力でうまくいかなかったという相談では、原因がデータベース容量やファイル数の問題であっても対処法があり移行自体は可能です。

大事なのは適切な方法を取ることです。

大容量データを移行するためのポイントと対策

不要データの整理・圧縮

不要データの整理・圧縮

まず、移行前にデータ量をできるだけ削減することが重要です。

長年運用しているサイトの場合、使われていない古いデータやバックアップの残骸が蓄積していることがあります。

例えば、バックアッププラグインが自動削除せず過去のバックアップファイルを大量に残していたり、アクセスログや一時ファイルが溜まっていたりするケースです。

これら不要データをあらかじめ削除するだけで、移行すべき容量が大幅に減り、移行が容易になる場合があります。

また、本番データでもテキストは圧縮率が高いので、フォルダごとZIP圧縮してから転送すれば転送データ量を削減できます。

実際、データベースのダンプファイル(SQLファイル)なども圧縮して転送すると時間短縮とエラー防止に効果的です。

一度にすべてを移そうとしない

一度にすべてを移そうとしない

データ規模が大きい場合、移行作業は数回に分割して徐々に移行するのが安全策です。

いわゆる「ビッグバン方式(一度に全部移行)」は避け、例えばまず主要データを移して新サーバーを稼働させ、残りのアーカイブデータは後から追加でコピーする、といった段階的な方法を検討します。

一度にまとめて移行してしまうと、もし失敗したときにリカバリ(やり直し)に時間がかかり、サービス停止時間が長引くリスクがあります。

分割移行であれば万一トラブルが起きても影響範囲を小さく抑え、問題の切り分けもしやすくなります。

実務でも「まず旧環境のデータを何回かに分けてコピーし、最後に差分だけ同期する」という方法がよく取られます。

重要なデータから優先的に移行する

重要なデータから優先的に移行する

移行によるサービス停止時間を最小限にするため、優先度の高いデータから先に移す工夫も有効です。

例えば、数百GBに及ぶファイル群を移す場合、まずユーザーにすぐ必要となる最新のデータや頻繁にアクセスされるデータを新サーバーへコピーし、旧サーバーにしかない状態をできるだけ短くします。

逆にすぐ使わない過去のアーカイブデータは後回しにし、サービス稼働後に順次コピー・統合するといった手順を取れば、メインのサービスを早期に再開できます。

この際、移行中に旧サーバー側でデータ更新(投稿追加やファイルアップロード)が発生した場合は、その差分を後から新サーバーに反映する必要がある点に注意が必要です。

可能であれば移行作業中はサイトの更新を一時停止するか、リアルタイム同期の手段を検討するとよいでしょう。

適切なツール・方法の選択

適切なツール・方法の選択

大容量データの移動には、状況に応じて適したツールやプロトコルを選ぶことが大切です。

少量のファイルならFTPでも構いませんが、数十GB以上を安定して転送するにはrsyncscp、クラウドストレージ経由の同期、専用の転送ソフトなどを用いた方が高速かつ確実です。

特にコマンドライン操作に慣れている場合、SSH経由で圧縮(tar.gz)しながら転送するといった方法が効果的です。

逆に専門的な方法が難しい場合、プラグイン等でメディアライブラリ(画像ファイル類)を別途エクスポートし、本体データと分けて移行するなど作業を分割することで負荷を下げることもできます。

大切なのは、一つのやり方に固執せずデータ量に見合った方法を選ぶことです。

データが大きいほど、「とりあえず全部まとめてダウンロード/アップロード」は成功しにくくなるため、手順を工夫しましょう。

新サーバーの容量とスケーラビリティを確認

新サーバーの容量とスケーラビリティを確認

「データが大きすぎて移行できない」と思われるケースの中には、単に移行先サーバーの容量不足という問題もあります。

新しいサーバーを用意する際は、現在使用中のデータが丸ごと入る十分なディスク容量が必要です(理想的には現状データ量の2倍以上の空き容量があると安心です)。

もし既存サーバーで容量ギリギリなら、移行先ではより大きなプランを選ぶ必要があります。

サイトの記事数が多く画像・動画ファイルで容量が肥大化している場合は、少なくとも300GB以上のストレージを持つプランを選ぶと良いでしょう。

将来的にさらにデータが増える見込みがあるなら、レンタルサーバーからAWSなどのクラウドサービスへの移行も検討すべきかもしれません。

クラウドであれば必要に応じてストレージや回線をスケールアップできますが、その際にはサーバー構築の知識が求められるため、専門家に相談して計画を立てることをおすすめします。

まとめ

まとめ

データ容量が極端に大きい場合でも、適切な準備と方法によってサーバー移行は可能です。

ポイントは「無理に一度でやろうとしない」「まず減らせるデータは減らす」「計画的に順序と方法を工夫する」ことです。

データ転送には時間がかかるため余裕を持ったスケジュールを組み、事前にテストやリハーサルを行っておくと安心です。【大規模な移行では一度に全て行わず段階的に実施するのが安全策です。

また、環境によっては専門的なツールの使用や高度なサーバー知識が必要になるため、難しいと感じたら早めにプロに相談することも検討しましょう。

大容量データの移行は、トラブルなく完了させるには経験とノウハウが求められます。

「自分で移行するのは難しいかも…」と不安な場合は、無理をせず専門の業者に依頼するのも一つの手です。

私たち株式会社リヒトスでも各種サイトのサーバー移管サービスを提供しており、大容量データの移行についても安心してお任せいただけます。

お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。

サーバーの移行はリヒトスにお任せください

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