ホームページの管理会社を変更するには!?

目次

はじめに

「今のホームページ管理会社、本当に自社にとってベストな選択なのだろうか…」「もう少し費用を抑えられないかな…」「問い合わせへの対応が遅くて業務に支障が出ている…」ホームページを運営されている方の中には、このようなお悩みや疑問を抱えたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ホームページは、現代のビジネスにおいて企業の顔であり、重要なマーケティングツールです。

その大切なホームページの管理を任せる会社を変更するというのは、大きな決断であり、不安も伴うことでしょう。

しかし、管理会社の変更は、ウェブサイトをより効果的に活用し、ビジネスをさらに成長させるための重要な一歩となる可能性を秘めています。

この記事では、ホームページ管理会社の変更を検討されている方、あるいは漠然と現状に疑問を感じ始めた方へ、管理会社の変更の理由から具体的な手順、費用の相場、そして最も重要な「失敗しない新しい管理会社の選び方」まで、専門家の視点から徹底的に解説します。

ホームページ管理会社を変更する理由とは

多くの場合、ホームページ管理会社の変更を検討する背景には、現状のサービスに対する何らかの課題や不満が存在します。

どのような理由で変更を決断するケースが多いのでしょうか。

代表的なものをいくつか見ていきましょう。

これらを知ることで、ご自身の状況を客観的に把握し、変更の必要性を判断する材料になるはずです。

【理由1】対応の遅さ・悪さ

「問い合わせてもなかなか返信がない」「簡単な修正なのに数週間も待たされる」といった対応の遅延は、ビジネスの機会損失に直結しかねません。

また、担当者の対応が高圧的であったり、説明が不十分であったりする場合も、信頼関係を損なう大きな要因となります。

【理由2】管理費用の高さ

現在支払っている管理費用と、提供されているサービス内容が見合っていないと感じるケースです。

特に、契約当初は納得していたものの、事業フェーズの変化やサービス内容の陳腐化により、費用対効果に疑問が生じることがあります。

一般的な費用相場と比較して、明らかに高額である場合も変更理由の一つです。

【理由3】管理会社の廃業・事業縮小

これは予期せぬ事態ですが、委託していた管理会社が廃業してしまったり、ホームページ管理事業から撤退・縮小してしまったりするケースです。

この場合は、迅速に新しい管理会社を探し、ウェブサイトの継続的な運用体制を確保する必要があります。

※『ホームページ制作会社が倒産!?管理者と連絡がとれなくなった場合の対処法』のページでも詳しくご説明していますのでご参照下さい。

【理由4】担当者とのコミュニケーション不和

担当者との相性が悪かったり、コミュニケーションが円滑に進まなかったりすることも、変更を考えるきっかけになります。

信頼関係を築けない相手に、自社の重要な情報資産であるホームページを任せ続けるのは困難です。

【理由5】運用サポートの不足

定期的なアクセス状況の報告や分析レポートの提供がない、ウェブサイトを改善するための具体的な提案がないなど、プロアクティブな運用サポートが受けられない状況も不満に繋がります。

ただ維持管理するだけでなく、ホームページを「育てる」視点でのサポートが期待できない場合に、変更を検討されるケースもあります。

これらの理由は、多くの企業が実際に直面している課題であり、決して特別なことではありません。

「うちも同じだ」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

現状の課題を明確にすることで、新しい管理会社に何を求めるべきかが見えてくると思います。

管理会社を変更する前に確認すべきポイント

管理会社を変更する前に確認すべきポイント

ホームページ管理会社の変更は、大きなメリットをもたらす可能性がある一方で、事前の確認を怠ると予期せぬトラブルに見舞われたり、最悪の場合、ウェブサイトやドメインを失うといった事態にもなりかねません。

変更を具体的に進める前に、以下の重要ポイントを必ず確認しましょう。

【確認ポイント1】現在の契約内容

まず、現在の管理会社との契約書を隅々まで確認することが最も重要です。

契約期間と自動更新の有無、中途解約の可否、違約金の規定

契約期間の満了時期はいつか、自動更新されるのか、中途解約は可能なのか、その場合に違約金は発生するのか、といった基本的な項目を確認します。

「他社へのデータ管理移管を禁止している」といった不利な条項

契約書の中に、「制作会社以外への維持管理の依頼を禁止する」「他社へのデータ移管を認めない」といった条項が含まれている場合があります。

このような条項があると、管理会社の変更そのものが非常に困難になるか、不可能になるケースもあります。

どうしてもホームページの管理を他の会社に移したい場合はどうすればいいんですか?

契約内容にもよりますが、最悪の場合は今のホームページを閉鎖して新しくホームページを作るしかない場合もあります。

ホームページの制作費用を低く抑えて維持管理の保守費用を高めに設定している場合、通常は保守管理で利益を得ることができるので、制作費用を低く出来るのです。

ですから、制作費が格段に安い設定になっている場合は、保守管理・メンテナンス会社を変更することが出来ない契約になっている場合があります。

リース契約の有無と内容

ホームページ制作やシステム導入がリース契約になっている場合、特に注意が必要です。

リース契約は、契約期間中の解約が原則として認められないことが多く、解約できたとしても高額な残債を一括で支払う必要が生じることがあります。

また、リース契約の場合、ホームページの所有権が自社ではなくリース会社にあるケースもあり、契約終了後の取り扱いについても確認が必要です。

経済産業省もホームページのリース契約に関しては注意を呼びかけています。

ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから![PDF]

【確認ポイント2】ドメインとサーバーの所有権

ウェブサイトの「住所」とも言えるドメインと、ウェブサイトのデータを保管する「土地」であるサーバーの権利関係は、必ず明確にしておく必要があります。

ドメインの契約者名義

ドメイン(例: example.com)の契約者名義が、自社になっているか、それとも現在の管理会社になっているかを確認します。

通常はホームページ制作の依頼者、つまりあなた自身がドメインの所有者になりますが、契約上、制作会社がドメインの所有者となっている場合があります

もし管理会社名義になっている場合、ドメインの所有権を自社に移管してもらうための交渉や手続きが必要になります。

この場合、ホームページの保守メンテナンス会社を変更するにはドメインの所有者になっている会社にDNSサーバーというものの設定変更をお願いするか、所有者をあなたに変更してもらう必要があります。

DNSサーバーの設定変更もドメインの所有者の名義変更も断られてしまうと、保守管理会社を変更することは出来ません。

サイトを運営し続ける限り、今の管理会社にお金を払い続けることになります。

ドメインはホームページの中でも最も重要な部分と言えますので、出来れば所有者をあなたご自身にして、DNS設定なども自由に出来るように変更されることをお勧めします。

サーバーの契約状況と管理権限

現在利用しているサーバーは誰が契約し、管理しているのかを確認します。

管理会社がサーバーも提供している場合、管理会社を変更する際にはサーバーも移転することが一般的です。

【確認ポイント2】ホームページのシステム

ホームページがどのような技術で作られているかによって、移管の難易度が大きく変わります。

ホームページは見た目は同じでも、HTMLという言語だけで作られていたり、ワードプレスというシステムを使用して作られていたり、全くオリジナルのシステムで作られていたりと、サイトによって構造が全くことなります。

WordPressのような汎用的なCMS(コンテンツ管理システム)であれば比較的移管しやすいですが、管理会社独自のシステムで構築されている場合、データの移行が技術的に困難であったり、システム自体が移管できなかったりする場合があります。

見た目が同じでも管理出来ないホームページがあるんですか?

そうなんです。ホームページは見た目で同じでも、それを作っているシステムにはさまざまなシステムがあります。例えば弊社はワードプレスというシステムでホームページを制作していますが、他のシステムでも見た目はほとんど同じホームページをつくることができます。

保守管理・メンテナンス会社を変更する場合、通常はサーバーも変更することになりますが、ホームページの構造によっては移管することが出来ないケースがあります。

以下に、どのような場合に移管が出来ないのかを見ていきたいと思います。

無料制作サイト

最近は無料でホームページを制作出来るサービスもかなり充実しています。

以下のサービスは無料でホームページ制作ができます。

この他にもたくさんのサービスがあります。

こういった無料で制作できるサービスは、広告が入ったり、オプションやプランによっては有料にしたりして利益を出す仕組みになっていますので、無料で制作して、それを他のサーバーに移管することは出来ません。

当社リヒトスでも無料サービスで作られたホームページの保守管理はお受けできません。

無料の制作サイトで作ったサイトの保守管理はしてもらえないんですか?

申し訳ございません。問題が起きた時に、私達の知識だけでは対応が出来ない可能性があるので、弊社では無料サービスでつくられたホームページの保守管理はお受けしておりません。

それでは、どんなサイトであれば保守管理してもらえるんですか?

基本的にはワードプレスで作られたサイトかHTMLとCSSという言語だけで作られたサイトです。
ワードプレスで制作されたサイトでも会員制システムや通販システムなどが付いているサイトは管理出来ない場合もあります。

ライセンスが必要なシステムで構築したサイト

ホームページの土台となっているシステムを使用するのにライセンスを購入しなければいけないものがあります。

例えば、ライセンスが必要な主なシステムには以下のようなものがあります。

移管先の維持管理会社がこのライセンスを購入していれば問題無いのですが、ライセンスを持っておらず購入もしないという場合は移管が出来ません。

ホームページ制作業者のオリジナルシステムで構築したサイト

ホームページ制作会社の独自プログラムでCMSというブログ感覚でページ更新が出来るシステムを構築している場合があります。

その場合も他の保守管理・メンテナンス会社に移管することは出来ません。

【確認ポイント3】著作権の所在確認

ホームページを構成するデザイン、ロゴ、写真、文章、動画などのコンテンツの著作権が誰に帰属するのか、契約書で確認しましょう。

一般的には制作者から依頼主(自社)へ譲渡されることが多いですが、契約内容によっては管理会社に著作権が留保されているケースもあります。

その場合、管理会社を変更すると、それらのコンテンツを継続して使用できなかったり、別途買い取りが必要になったりする可能性があります。

これらの確認作業は手間がかかるかもしれませんが、スムーズな移行と将来的なトラブル回避のために不可欠です。

曖昧な点や不明な点があれば、現行の管理会社に問い合わせるか、専門家(弁護士や新しい管理会社の候補など)に相談することも検討しましょう。

失敗しない!ホームページ管理会社の選び方

ホームページ管理会社の選び方

新しいホームページ管理会社選びは、今後のウェブサイト運用の成否を左右する非常に重要なプロセスです。

目先の費用だけで判断したり、営業担当者の言葉を鵜呑みにしたりするのではなく、長期的な視点で信頼できるパートナーを選び出す必要があります。

ここでは、専門家の視点から、失敗しないための具体的なチェックポイントを解説します。

実績の確認:「制作実績」と「管理実績」の両輪で見る

多くの制作会社がウェブサイトで「制作実績」を公開していますが、注目すべきはそれだけではありません。

「管理・運用サポート」の実績

見た目が綺麗なサイトを作れることと、公開後に安定してサイトを管理・運用し、成果に繋げるサポートができることは、必ずしもイコールではありません。

実際にどれくらいの数のサイトの保守管理を行っているのか、具体的なサポート内容はどういったものかなどを確認しましょう。

直接問い合わせてみるのも有効です。

自社と同業種や同規模サイトの管理実績

自社と近い業種や事業規模のウェブサイトの管理実績があれば、業界特有の事情や課題に対する理解が期待でき、より的確なサポートを受けられる可能性が高まります。

実績の信頼性

掲載されている実績が、実際にその会社が手がけたものか、現在も運用されているかなどを確認することも大切です。

中には、実在しない会社や既に倒産した会社の実績を掲載しているケースも稀にあるため、注意が必要です。

当社の管理しているお客様の声

当社で管理させて頂いているお客様から頂いた感想をご紹介します。

他の管理会社様のホームページでも同様の情報発信をされているところもあると思います。

このようなかたちで実績を調べられるのも良い方法だと思います。

当社で保守管理をさせて頂いているお客様からいただいたアンケートをご紹介します。

その他の「お客様の声」はこちら

技術力と対応範囲の確認

ホームページは、デザイン、システム(CMSなど)、そしてそれらが動作するサーバーという複数の技術要素から成り立っています。

これらの要素をバランス良く理解し、対応できる技術力があるかを見極めましょう。

  • ホームページとサーバーの両方に精通しているか: ウェブサイトにトラブルが発生した際、問題の原因がサイト側にあるのかサーバー側にあるのかを迅速に切り分け、適切に対処できる能力は非常に重要です。
  • CMSやセキュリティに関する知見: WordPressなどのCMSのカスタマイズやアップデート対応、セキュリティ対策、万が一のハッキングや改ざん被害からの迅速な復旧能力なども確認すべきポイントです。
  • デザイン修正やコンテンツ作成能力: 定期的な情報更新だけでなく、バナー作成や軽微なデザイン修正、新しいページの追加など、クリエイティブな対応も柔軟に行ってくれるかどうかも、運用していく上で重要になります。

サポート体制とコミュニケーションの質

長期的に付き合っていくパートナーとして、サポート体制やコミュニケーションの質は極めて重要です。

  • レスポンスの速さと丁寧さ: 問い合わせに対する返信が迅速か、連絡手段はメールだけでなく電話などでも対応可能か、説明は分かりやすいか、担当者は丁寧に対応してくれるかなどを確認します。特に、初期の問い合わせ段階でメールの返信が遅い会社は、契約後も同様の対応となる可能性が高いため、避けた方が賢明かもしれません。
  • コミュニケーション能力: 専門用語を多用して一方的に話すのではなく、こちらの意図や要望をしっかりと汲み取り、同じ目線で対話してくれる担当者であるかを見極めましょう。
  • 提案力: 定期的なアクセスレポートの提出や、それに基づいた改善提案など、現状維持だけでなく、より良くしていくためのプロアクティブなサポートが期待できるかどうかもポイントです。

費用と契約条件の透明性

費用が明確で、契約条件に納得できることは大前提です。

  • 見積もり内容の分かりやすさ: 提示された見積もりが詳細で分かりやすいか、どの作業にどれくらいの費用がかかるのか、何が含まれていて何が別途費用になるのかが明確に記載されているかを確認します。
  • 初期費用と月額費用の内訳: 管理会社変更に伴う初期費用(移管作業費など)と、月額の管理・保守費用の内訳、そして契約期間や解約条件などをしっかりと確認しましょう。
  • 価格とサービスのバランス: 単純な価格の安さだけで選ぶのではなく、提供されるサービス内容やサポートの質とのバランスを総合的に考慮することが重要です。

会社の信頼性と安定性

大切なホームページの管理を任せる以上、会社の信頼性や経営の安定性も無視できません。

  • 事業継続年数: 一般的に、創業からの年数が長い会社ほど、多くの顧客から支持され、事業を継続してきた証と言えます。日本では起業から10年後に残っている会社は約20%とも言われており、少なくとも10年以上の事業実績がある会社は、一つの信頼の目安となるでしょう。
  • 会社の評判: インターネットで会社名を検索し、「しつこい営業電話」「トラブル」といったネガティブな情報がないかを確認するのも有効です。
  • 法人であること: フリーランスや個人事業主の場合、担当者個人の事情(病気や事故など)で業務が滞ってしまうリスクがあります。法人の場合、担当者が不在でも他のスタッフが対応を引き継げる体制が整っていることが期待できるため、より安定した運用が見込めます。

これらのポイントを参考に、複数の候補企業を比較検討し、自社にとって最適なパートナーを見つけ出してください。

「安かろう悪かろう」という言葉があるように、目先の費用だけで選んでしまうと、結局は満足のいくサービスが得られず、再度管理会社を変更するということにもなりかねません。

技術力はもちろんのこと、担当者との相性や、自社のビジネスを理解しようとしてくれる姿勢も、長期的な関係を築く上では大切な要素です。

ホームページ管理会社変更の手順

ホームページ管理会社の変更は、計画的に進めることで、トラブルを最小限に抑え、スムーズな移行を実現できます。

ここでは、変更を決意してから新体制での運用が開始されるまでの具体的なステップを、時系列に沿って解説します。

このプロセス全体を把握することで、各段階で何をすべきかが明確になり、安心して進められるでしょう。

【ステップ1】現状把握と情報収集(変更を決意~新会社選定前)

この段階は、変更に向けた準備運動です。

まず、前章の「重要チェックポイント」で挙げた項目に基づき、自社の契約状況、ドメイン・サーバー情報、サイトのシステム構成などを徹底的に調べ、資料としてまとめておきましょう。

これらの情報は、新しい管理会社候補と相談する際に非常に役立ちます。

同時に、現在の管理会社に対する具体的な不満点や問題点、そして新しい管理会社に何を期待するのかを明確にリストアップします。

例えば、「月々のレポート提出が欲しい」「SEO対策の提案をしてほしい」「緊急時の対応を迅速にしてほしい」など、具体的な要望を整理しておくことが重要です。

【ステップ2】新しい管理会社の選定と相談

現状把握と要望の整理ができたら、次はいよいよ新しいパートナーとなる管理会社を探します。

複数の候補企業をリストアップし、それぞれの実績、提供サービス内容、得意分野、費用感などを比較検討します(具体的な選び方は次章で詳しく解説します)。

候補となる会社が見つかったら、ステップ1でまとめた自社のホームページの状況(契約内容、システム、ドメイン・サーバー情報など)を伝え、管理移管が可能かどうか、可能な場合の具体的な作業内容、おおまかなスケジュール感、そして見積もりなどを確認します。

この際、現在の管理会社からの業務の引き継ぎをスムーズに行ってくれるかどうかも、重要な判断基準の一つです。

複数の会社と実際に話をし、感触を確かめることをお勧めします。

【ステップ3】現行管理会社への解約通知と引き継ぎ準備

新しい管理会社がほぼ決まり、契約条件やサービス内容に納得できたら、いよいよ現在の管理会社に解約の意向を伝えます。

解約を伝える際は、感情的にならず、これまでの協力に対する感謝の気持ちを伝えつつ、スムーズな引き継ぎのための協力を依頼することが肝心です。

解約後も、ドメイン移管手続きやデータの受け渡しなどで、現行管理会社とのやり取りが発生する場合があります。そのため、できる限り良好な関係を維持するよう努めましょう。

解約通知のタイミングは、現在の契約書に記載されている解約申し出の期限(例:解約希望日の1ヶ月前まで、など)を確認し、それに従って行います。書面での通知が必要な場合もあるため、契約内容をよく確認してください。

【ステップ4】データ移行と各種移管手続き(新会社との契約後)

新しい管理会社と正式に契約を締結したら、具体的な移行作業に入ります。

  • データ・情報の収集: 現行の管理会社から、ホームページのファイル一式(HTML、CSS、画像、JavaScriptなど)、データベースのバックアップデータ、各種設定情報(FTP情報、CMSの管理者ログイン情報など)を提供してもらいます。
  • ドメイン移管手続き(必要な場合): ドメインの管理も新しい会社に移管する場合は、ドメイン移管手続きを行います。これには通常、現行のドメイン管理会社から「AuthCode(認証コードまたはオースコード)」と呼ばれる文字列を取得し、新しい管理会社に伝える作業が含まれます。手続きには数日~数週間かかる場合があるため、余裕を持ったスケジュールが必要です。
  • サーバー環境の準備とデータ移行: 新しい管理会社が、新しいサーバー環境を準備し、提供されたホームページのファイルやデータベースをアップロード・設定します。この作業は通常、新しい管理会社が主導して行ってくれます。
  • メールアドレス設定の変更: サーバーが変更になる場合、これまで使用していたメールアドレスの設定変更が必要になることがあります。新しいサーバーでのメールアカウント作成や、メールソフトの設定変更などを新しい管理会社の指示に従って行います。

【ステップ5】新体制での最終確認と公開

データ移行と各種設定が完了したら、いよいよ新体制での公開に向けて最終確認を行います。

  • 表示・動作テスト: 新しいサーバー環境で、ウェブサイトが正しく表示されるか、リンク切れがないか、お問い合わせフォームなどが正常に動作するか、表示崩れがないかなどを、PCやスマートフォンなど複数の環境で徹底的にテストします。
  • DNS設定の切り替え: テストで問題がなければ、ドメインのDNS(ドメインネームシステム)設定を新しいサーバーに向けるよう変更します。この設定変更がインターネット全体に反映される(浸透する)までには、数時間から最大で72時間程度かかる場合があります。この間、一部のユーザーには古いサーバーの内容が表示されたり、新しいサーバーの内容が表示されたりする可能性があります。そのため、DNS切り替え後も、旧サーバーを一定期間(例えば1週間程度)は並行して稼働させておくと、メールの不達やホームページが表示されないといったトラブルを防ぐ上で安心です。
  • 最終確認と旧契約の終了: DNSが完全に切り替わり、新しいサーバーで安定してウェブサイトが運用できることを確認したら、旧管理会社との契約を正式に終了し、旧サーバーを停止します。
  • バックアップ体制の確認: 新しい管理会社でのバックアップ体制(頻度、範囲、復旧手順など)についても、この段階でしっかりと確認しておきましょう。

この一連のステップは、新しい管理会社と密に連携を取りながら進めることが成功の鍵となります。

不明な点や不安な点は都度確認し、納得のいく形で進めていきましょう。

知っておきたい!管理会社変更に伴う費用相場と内訳

管理会社変更に伴う費用相場と内訳

ホームページ管理会社の変更を検討する際、気になるのが「費用」です。

一体どれくらいの費用がかかるのか、その相場観と内訳を事前に把握しておくことで、適切な予算策定が可能になります。

ここでは、変更時に発生する可能性のある費用について具体的に見ていきましょう。

初期費用(一時的に発生する費用)

管理会社を変更する際には、一時的に発生する初期費用があります。

  • 現行管理会社への支払い:
    • 解約金・違約金: 現在の契約内容によっては、契約期間の途中で解約する場合に解約金や違約金が発生することがあります。契約書をよく確認しましょう。
  • 新しい管理会社への支払い:
    • ホームページ移管作業費(引っ越し費用): 現在のウェブサイトのデータ(ファイル、データベースなど)を新しいサーバーへ移行し、各種設定を行うための作業費用です。サイトの規模や複雑さ、データの量によって費用は変動し、数万円から数十万円かかる場合もあります。
    • 新規契約金・初期設定費用: 新しい管理会社との契約にあたり、契約金や初期設定費用などが別途必要な場合があります。

月額管理費(継続的に発生する費用)の相場とサービス内容

新しい管理会社との契約後は、月額で管理・保守費用が発生します。

この費用は、提供されるサービス内容によって大きく異なります。一般的な価格帯と、それぞれの価格帯で期待できるサービス内容の目安は以下の通りです。

  • 月額5,000円以下: この価格帯では、主にサーバーレンタル費用、ドメイン管理費用、SSL証明書費用といった、ウェブサイトを最低限維持するための費用のみが含まれることが多いです。コンテンツの更新や修正作業は基本的に自社で行うか、別途スポットで依頼する必要があるでしょう。
  • 月額5,000円~2万円程度(ボリュームゾーン): ホームページ管理費としては最も一般的な価格帯です。最低限の維持費に加え、月に数回程度のテキスト修正や画像の差し替えといった軽微な更新作業が含まれることが多いです。会社によっては、ウェブサイトの障害発生時の対応(保守)もこの範囲でカバーしてくれる場合があります。
  • 月額2万円~5万円程度: ウェブサイトの更新頻度がやや高めの場合や、WordPressなどのCMSの定期的なメンテナンス、簡単なアクセス状況のレポート作成、月次の定例報告などがサービス内容に含まれてくる価格帯です。サポート体制も手厚くなる傾向にあり、安心して運用を任せたい場合に適しています。
  • 月額5万円以上: 上記のサービス内容に加えて、SEO対策に関する具体的なアドバイス、コンテンツマーケティングの支援、ウェブサイトを通じた集客や売上向上に向けたコンサルティングなど、より積極的で戦略的な運用サポートが含まれる場合があります。ただし、本格的なSEOコンサルティングやウェブマーケティング施策の実行まで依頼する場合は、月額数十万円以上の費用が必要になることも珍しくありません。

月額管理費の主な内訳

月額管理費には、具体的にどのような費用が含まれているのでしょうか。

主な内訳は以下の通りです。

契約するプランや会社によって含まれる項目は異なりますので、必ず事前に確認しましょう。

  • サーバーレンタル費用: ウェブサイトのデータを保管するサーバーの利用料。
  • ドメイン管理費用: ドメイン名の維持管理費用。
  • SSL証明書費用: ウェブサイトの通信を暗号化するためのSSL証明書の費用(サーバーによっては無料で提供される場合もあります)。
  • コンテンツ更新作業費: テキスト修正、画像差し替え、お知らせ更新などの作業費用。作業量や時間に応じて変動する場合や、月間の上限が設定されている場合があります。
  • システム保守・監視費用: ウェブサイトが正常に動作しているかの監視、障害発生時の対応、セキュリティ対策など。
  • CMSメンテナンス費用: WordPressなどのCMSを利用している場合、本体やプラグインのアップデート対応、セキュリティパッチの適用など。
  • アクセス解析レポート作成費用: Google Analyticsなどのデータに基づき、アクセス状況のレポートを作成・報告する費用。
  • SEOコンサルティング費用: SEO戦略の立案、キーワード調査、改善提案などの費用(プランによる)。

費用を抑えるためのポイント

管理費用はできるだけ抑えたいと考えるのは当然です。以下のような点を工夫することで、費用を適正化できる可能性があります。

  • サーバーとドメインは自社で契約・所有する: 管理会社にサーバーやドメインの契約を任せきりにするのではなく、自社名義で契約・所有することで、管理会社変更時の移管がスムーズになり、費用面でも有利になることがあります。
  • 更新作業を自社で行える範囲を増やす: CMS(WordPressなど)を導入し、お知らせの更新やブログ記事の投稿など、自社で対応できる範囲を増やすことで、更新作業の外注費用を削減できます。
  • 必要なサービスだけを選ぶ: パッケージプランに含まれるサービスが全て自社に必要とは限りません。不要なオプションは削り、本当に必要なサービスだけを選ぶようにしましょう。
  • 更新頻度が低い場合はスポット契約も検討する: ウェブサイトの更新頻度が非常に低い場合、月額固定の管理契約ではなく、必要な時に都度見積もりを取って作業を依頼する「スポット契約」の方がトータルコストを抑えられることがあります。
  • 複数の会社から相見積もりを取る: 同じようなサービス内容でも、会社によって費用設定は異なります。必ず複数の会社から見積もりを取り、内容と費用を比較検討しましょう。

費用の透明性を追求し、「何にいくら支払っているのか」を明確に理解することが重要です。

そして、単に安いか高いかだけでなく、提供されるサービス内容と費用のバランスを考慮し、自社にとって最適なプランを選択しましょう。

ホームページ管理費用の一般的な内訳と月額相場(目安)

費用項目/サービス内容月額5,000円以下月額5,000円~2万円月額2万円~5万円月額5万円以上
サーバー・ドメイン・SSL維持● (標準)● (標準)● (標準)● (標準)
軽微なコンテンツ更新(テキスト・画像)× (なし) / △ (スポット対応)

※当社の場合は月額3,000円で月3ヶ所までの軽微なコンテンツ更新が含まれています。
△ (月数回/数時間程度)● (定期的/一定量まで)● (手厚い対応)
CMSメンテナンス(アップデート等)× (なし) / △ (スポット対応)△ (一部対応/オプション)● (標準)● (標準)
障害対応・セキュリティ監視△ (限定的/オプション)△ (基本対応)● (手厚い対応)● (高度な対応)
アクセスレポート× (なし)△ (簡易レポート/オプション)● (月次レポート)● (詳細分析・改善提案含む)
SEO・集客コンサルティング× (なし)× (なし) / △ (簡単なアドバイス程度)△ (基本的なアドバイス)● (戦略立案・施策支援など、内容により大幅に変動)
定例ミーティング× (なし)× (なし) / △ (必要に応じて)△ (月1回程度/オプション)● (定期的)
  • ●:多くのプランで標準的に含まれることが多いサービス
  • △:プランによって含まれる場合と含まれない場合がある、またはオプション対応となることが多いサービス
  • ×:通常、その価格帯のプランには含まれないことが多いサービス

この表はあくまで一般的な目安です。実際のサービス内容や費用は、管理会社や契約プランによって大きく異なりますので、必ず個別の見積もりとサービス詳細を確認してください。

まとめ

まとめ

ホームページ管理会社の変更は、確かに手間や時間がかかり、考慮すべきリスクも少なくありません。

しかし、現在の管理会社に何らかの課題を感じているのであれば、それは新しい可能性を探るべきサインかもしれません。

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