はじめに

EmDash(エムダッシュ)は、Cloudflareが開発したCMS(コンテンツ管理システム)です。

Claude Code(クロード・コード)は、Anthropicが提供する、パソコンの中でコードの作成やコマンドの実行まで行うAIツールです。

Claude Codeを使ってEmDashのサイトを作りたいと考えている経営者様・ご担当者様もいらっしゃると思います。

一方で、Claude Codeに何を任せ、どこで人が操作するのかは、作り始めると分かりにくくなりがちです。

この記事では、用意するもの、Claude Codeが読み込むファイル、7つの手順、任せないこと、公開後も保守できる形で残す方法を紹介します。

業種別のルールの例と、よくある質問もあわせて整理します。

なお、この記事で扱うのは、句読点の「エムダッシュ(—)」や、AIのコーディングエージェントを使うための開発者向けのアプリ「Emdash」ではなく、CMSのEmDashです。

内容は、2026年11月8日時点の公式の情報に基づいています。

対象の版は、EmDash 1.4.0と、Claude Code 2.1.319です。

EmDashは、Claude Code以外のAIツールでも作れます。

この記事は、Claude Codeを使う場合の操作を説明するものです。

EmDashそのものの特徴は、EmDashの全体像をまとめた記事で解説しています。

Claude CodeでEmDashのサイトを作る前に知っておきたいこと

Claude CodeでEmDashのサイトを作るときは、Claude Codeがコードを作る役、EmDashが管理画面と記事を持つ役を担います。

作り始める前に、この分担と、用意するものを押さえておきましょう。

ひとことで言うと

  • Claude Codeはパソコンの中でコードを作る役、EmDashは管理画面と記事を持つ役
  • テンプレートに入っているAI向けのファイルを、Claude Codeに確実に読ませる
  • 権限のルールを先に決め、公開と管理者の登録は人が行う

Claude CodeとEmDashの役割分担

Claude Code、EmDash、公開先の役割は、次のように分かれます。

役割担うもの主な中身
コードを作る・直すClaude Codeデザインやページのコードの作成、コマンドの実行、変更の記録
記事と画像を管理するEmDash管理画面、記事・固定ページ・画像、ユーザーと権限
インターネットに公開するCloudflare、またはNode.jsが動くサーバーサイトの表示、データベース、画像の保存

EmDashとAIの組み合わせには、サイトのコードを作るAIと、できあがったサイトの記事を更新するAIの2つの使い方があります。

Claude Codeは主に前者として使います。

ツールを問わない作り方の全体は、EmDashでサイトを作る流れで整理しています。

用意するもの

Claude CodeでEmDashのサイトを作るには、次のものを用意します(2026年11月8日時点の公式ドキュメントによる)。

  • Claudeの有料プラン(2026年11月8日時点の料金ページでは、Pro・Max・Ultra・Team・Enterprise)か、Claude Console(前払いでAPIを使う契約)のアカウント
  • Claude Code(ターミナルで使う版か、Claudeのデスクトップアプリの「Code」タブ)
  • Node.js(サーバーでJavaScriptを動かす仕組み)の22.23.4以上
  • Git(変更の履歴を残す仕組み)
  • 公開するときに、Cloudflareのアカウントか、Node.jsが動くサーバー

Claude Codeは、Claudeの無料プランでは使えません(Claude Codeの公式ドキュメント)。

デスクトップアプリのCodeタブも、有料プランで使う機能です。

Claude Code自体は、公式が勧めるインストール方法やデスクトップアプリのCodeタブなら、Node.jsがなくても使えます。

ただし、EmDashのサイトを動かすためにNode.jsは必要です。

サーバーを自分で用意する場合も、同じ版の条件を満たす必要があります。

Claude Codeの動作環境は、macOS 13.0以上、Windows 10 1809以上などで、メモリは4GB以上です(2026年11月8日時点)。

Windowsで、WSL(Windowsの中で動くLinuxの環境)を使わずにターミナルの版を使う場合、Claude Codeの公式ドキュメントはGit for Windowsを入れることを勧めています。

インストールの方法は、Claude Codeの公式ドキュメント(Quickstart)に、macOS・Linux・Windowsごとに載っています。

Claude Code以外でも作れる・HTMLだけで作る方法もある

EmDashの公式ドキュメントは、Claude Code以外のAIツールでの使い方も案内しています。

たとえば、AI向けの手順書(スキル)の入れ方は、Codex・Cursor・GitHub Copilot・Gemini CLIなどにも対応しています(2026年11月8日時点)。

どのツールでなければ作れない、ということはありません。

普段使っているツールや、会社で利用が認められているツールから選ぶとよいでしょう。

また、記事を管理画面で更新する予定がないサイトなら、CMSを使わず、HTMLだけで作る方法もあります。

その場合の注意点は、AIで作ったサイトの保守管理で解説しています。

Claude CodeがEmDashのプロジェクトで読み込むもの

EmDashのテンプレートには、Claude Code向けのファイルが最初から入っています。

中身と落とし穴を知っておくと、Claude Codeが古い知識のまま作業するのを防げます。

ここでは、作り始める前に確かめたい4つのファイルを紹介します。

早見表

EmDashの公式のテンプレートに入っている、AI向けのファイルは次のとおりです(2026年11月8日時点、公式のテンプレートの公開リポジトリで確認)。

ファイル役割Claude Codeでの扱い
AGENTS.mdAI向けの説明書(使うコマンド、主なファイル、守るルール)CLAUDE.mdがなければ、起動時に読み込む(2.1.277以降)
.agents/skills/AI向けの手順書(スキル)が3つ.claude/skills から同じ中身を読み込む
.mcp.json公式ドキュメントを検索する窓口の設定最初の起動で、使ってよいかの承認を求められる
CLAUDE.md・.claude/settings.jsonClaude Code専用の説明書と設定テンプレートには入っていない

AGENTS.mdとCLAUDE.md

AGENTS.mdは、Claude CodeやほかのAIツールに、そのサイトの作りとルールを伝える説明書です。

Claude Codeは、2.1.277以降の版であれば、CLAUDE.mdがない場合にAGENTS.mdを直接読み込みます(Claude Codeの公式ドキュメント)。

注意したいのは、CLAUDE.mdを作ったときです。

作業するフォルダや、その上の階層のフォルダにCLAUDE.md(自分用のCLAUDE.local.mdを含む)があると、Claude Codeは初期の設定ではそちらだけを読み、AGENTS.mdを読まなくなります。

Claude Codeには、CLAUDE.mdを自動で作る /init というコマンドがあるため、EmDashのプロジェクトで実行するときは気をつけましょう。

CLAUDE.mdを作る場合は、ファイルの先頭に @AGENTS.md と書いておくと、AGENTS.mdの内容もあわせて読み込まれます。

読み込まれたかどうかは、ターミナルの版では、新しく起動したセッションで /context all を実行し、「Memory files」の一覧で確かめます(Claude Codeの公式ドキュメント)。

AGENTS.mdを直接読み込んでいればAGENTS.mdが、CLAUDE.mdから読み込ませていればCLAUDE.mdが一覧に出ます。

直接読み込んだAGENTS.mdが一覧に出るのは、2.1.280以降の版です。

なお、説明書の置き場所を開いて編集する /memory の一覧には、まだ作っていないCLAUDE.mdの置き場所も表示されます。

一覧にCLAUDE.mdの名前があっても、そのファイルがあって読み込まれているとは限らない点に注意しましょう。

スキルは作ったときの版のまま

スキルとは、AIが作業のときに読み込む、手順と参考資料のまとまりです。

EmDashのプロジェクトには、サイトの作り方・プラグインの作り方・管理用のコマンドの使い方の3つのスキルが入っています。

.claude/skills は .agents/skills を指すリンクで、Claude Codeはここからスキルを読み込みます。

このスキルは、サイトを作ったときの版のまま残ります。

EmDashを公式の更新ツールで更新すると、スキルもあわせて新しくなります。

更新の流れは、EmDashのアップデートの手順で解説しています。

Claude Codeでは、EmDashのスキルをプラグインとして入れる方法も、EmDashの公式ドキュメントで案内されています(/plugin marketplace add emdash-cms/skills のあと /plugin install emdash@emdash)。

この方法では、更新やWordPressからの移植に使うスキルも入り、名前の頭に「emdash:」が付きます。

※Claude Codeの公式ドキュメントによると、プラグインのスキルは名前の頭に「emdash:」が付くため、プロジェクトに入っているスキルと両方が読み込まれます。両方を入れると、同じ内容の古い版と新しい版が並ぶため、どちらの方法で新しく保つかを決めておきましょう。

公式ドキュメントのMCP(.mcp.json)

MCPとは、AIが外部のサービスとやり取りするための共通の決まりです。

テンプレートの .mcp.json には、EmDashの公式ドキュメントを検索する窓口(Docs MCP)が登録されています。

AGENTS.mdにも、記憶に頼らず、この窓口で最新のドキュメントを確かめるよう書かれています。

Claude Codeは安全のため、プロジェクトの .mcp.json にある窓口を使う前に、承認を求めます。

この窓口は読み取り専用で、サイトの中身には触れません。

ただし、EmDashの公式ドキュメントは、問い合わせに非公開のコードや秘密の情報、利用者のデータを含めないよう案内しています。

Claude CodeでEmDashのサイトを作る7つの手順

ここからは、EmDashの公式の手順に、Claude Codeの操作を重ねて紹介します。

コマンドは主なものだけを載せ、人が操作する場面をはっきり分けています。

手順1|空のフォルダでClaude Codeを起動する

まず、サイトを作るための空のフォルダを用意します。

ターミナルの版では、そのフォルダに移動してから claude と入力して起動します。

初めて起動したときは、Claudeのアカウントへのログインを求められます。

デスクトップアプリでは、Codeタブを開き、作業する場所に「Local」を選んでから、「Open folder…」でフォルダを指定します。

起動したら、作業を始める前に権限のモードを確かめます。

2.1.283以降のターミナルの版は、初期の設定では、背景で自動の確認を行う「Auto」のモードで始まります。

慣れるまでは、ファイルの編集やコマンドの実行の前に確認する「Manual」のモードに切り替えておくと、Claude Codeの動きを見ながら進められます。

モードは、ターミナルの版ではShift+Tab、デスクトップアプリでは入力欄の下で切り替えます。

Manualのモードでは、Claude Codeがファイルを読み書きする機能でこのフォルダの外を扱う前に、確認を求めます。

ただし、フォルダを選ぶだけで、読み取りがフォルダの中に限られるわけではありません。

ファイルの中身を表示するコマンド(cat など)は、どのモードでも確認なしに実行されることがあり、初期の設定ではフォルダの外のファイルも対象になります。

Autoのモードでは、フォルダの外の読み取りも確認なしに進む場合があります(Claude Codeの公式ドキュメント)。

フォルダの外の読み取りを止める設定や、OSの側で読み書きの範囲を区切る「サンドボックス」の仕組みは、これとは別に用意されています。

手順2|動かす場所とテンプレートを決め、ひな形を作らせる

次に、EmDashのひな形(サイトの土台)を作ります。

ここで決めるのは、動かす場所(Node.jsかCloudflareか)と、テンプレートです。

作成のコマンドで選べるテンプレートは、Blog・Starter・Marketing・Portfolioの4つです(2026年11月8日時点)。

どちらも後から変えにくいため、Claude Codeに任せず、人が決めて伝えます。

  • 指示の例: 「EmDashの公式ドキュメントの手順で、このフォルダにサイトのひな形を作ってください。動かす場所はCloudflare、テンプレートはBlogにします。インストールの前に、実行するコマンドを見せてください。.envの中身は表示しないでください。」

Manualのモードでは、Claude Codeは、EmDashの作成のコマンド(npm create emdash@latest)を実行してよいか、許可を求めてきます。

表示されたコマンドを読んでから許可しましょう。

作成のコマンドは、暗号化キーを .env というファイルに書き込みます。

このキーを公開前に控えておくことは、前述の記事で解説しています。

手順3|セッションを開き直し、読み込まれたかを確かめる

ひな形ができたら、いったんClaude Codeを終了し、ひな形のフォルダ(AGENTS.mdが入っているフォルダ)で新しく起動します。

AGENTS.mdや .mcp.json は、起動したときに読み込まれるためです。

起動すると、公式ドキュメントの窓口(.mcp.json)を使ってよいかの承認を求められます。

内容を確かめて承認したら、ターミナルの版では /context all を実行し、「Memory files」の一覧にAGENTS.mdが出るかを確かめます(2.1.280以降)。

最後に、「このプロジェクトのルールと、使えるスキルを説明してください」と頼んでみましょう。

EmDashの説明が返ってくれば、準備は完了です。

この確かめ方は、版やアプリの種類を問わず使えます。

手順4|先に、Claude Codeの権限のルールを決める

作業を始める前に、Claude Codeにさせないことを、設定のファイルに書いておきます。

プロジェクトの .claude/settings.json に書くと、Gitで共有する人全員に同じルールが効きます。

自分だけに効かせたい場合は、.claude/settings.local.json に書きます。

種類書く内容の例効き方
deny(禁止)Read(./.env)、Read(./.env.*)、Read(./.dev.vars)秘密の情報が入ったファイルの読み取りを止める。編集と書き込みも止まる
ask(毎回確認)Bash(npm run deploy *)、Bash(npx wrangler deploy *) など(使うパッケージマネージャーに合わせる)書いた形に一致する公開のコマンドを実行する前に、確認を求める

.dev.vars は、Cloudflareの道具が、パソコンの中で秘密の情報を読み込むときに使うことがあるファイルです。

Claude Codeの公式ドキュメントによると、ルールは禁止、確認、許可の順に判定されます。

確認のルールは、手順1で紹介した「Auto」のモードでも確認を求めます。

ただし、どちらのルールも万能ではありません。

確認のルールは、Claude Codeが書いたコマンドの文字列と照らし合わせる仕組みです。

同じ公開の作業でも、別の書き方のコマンド(sh -c で包んだものなど)や、公開を含む別のスクリプトの実行までは対象になりません(Claude Codeの公式ドキュメント)。

禁止のルールも、Claude Codeが中身を読むコマンドとして認識できるものには効きますが、プログラムが自分でファイルを開く場合などは止められません。

依頼の文でも「.envの中身は表示しないでください」「公開のコマンドを実行する前に、私に確認してください」と添えておきましょう。

権限のモードには、手順1のManualとAutoのほかに、計画だけを立てる「Plan」などがあります。

作業の内容に合わせて切り替えながら進めると安心です。

※確認と安全のチェックを省くモード(--dangerously-skip-permissions)は、公式ドキュメントが、外部と切り離した環境だけで使うよう案内しています。自社のサイトを作るパソコンでは使わないようにしましょう。

手順5|計画させてから作らせ、画面で確かめる

デザインやページの作成は、まずPlanのモードで計画を立てさせます。

計画を読んで、ページの構成や変えるファイルが意図どおりかを確かめてから、作業に進ませます。

指示には、サイトの目的、載せる内容、参考にしたい雰囲気、してほしくないことを入れると、思った方向に進みやすくなります。

作業が終わったら、変更の差分を確かめます。

デスクトップアプリでは、変更したファイルごとの差分を画面で見られます。

区切りのよいところで、Gitに変更を保存させておくと、前の状態に戻しやすくなります。

Claude Codeには、指示を送るたびに、その前のコードの状態を保存する「チェックポイント」の仕組みもあります。

ターミナルの版では、入力欄が空のときにEscキーを2回押すか、/rewind を実行すると、戻す時点と、戻す対象(コード・会話・その両方)を選べます。

ただし、戻せるのは、Claude Codeがファイルを編集する機能で触れたファイルの変更です。

コマンドだけで作ったり変えたりしたファイルは対象にならないため、作成のコマンドでひな形を作る前の状態には戻せず、部品のインストールなども戻せないことがあります。

データベースやデプロイ(公開の作業)など、外部への操作も戻せません(Claude Codeの公式ドキュメント)。

チェックポイントは、Gitへの保存と組み合わせて使いましょう。

最後は必ずブラウザで実際の画面を開き、文字や画像、リンクを自分の目で確かめましょう。

手順6|公開とセットアップは、人の手を残す

Cloudflareに公開する場合は、Cloudflareのアカウントへのログイン(npx wrangler login。pnpmを使う場合は pnpm wrangler login)を、プロジェクトのフォルダで、自分のターミナルから行います。

Wranglerは、Cloudflareのテンプレートで作ったプロジェクトに入っている、Cloudflareのコマンドの道具です。

ブラウザでの承認が必要な操作は、人が行う前提で進めます。

公開のコマンドは、Claude Codeに実行させることもできます。

手順4の確認のルールで、実行の前に内容を確かめましょう。

公開は、チェックポイントで取り消せない操作です。

公開した後、管理画面のセットアップのURLは、Claude Codeに開かせず、ふだん使っているブラウザで開きます。

EmDashの公式ドキュメントによると、管理画面に最初にアクセスするとセットアップウィザードが始まり、最初に登録したユーザーが管理者になります。

ログインに使うパスキー(指紋や顔認証などで本人を確かめる仕組み)は、ドメインごとに登録します。

ふだん使うブラウザで、自分の手で登録しておきましょう。

アカウントの名義、独自ドメインとメール、暗号化キーなど、公開の前に確かめることは、ツールを問わず共通です。

前述の「EmDashでサイトを作る流れ」の記事で、4つの点に分けて解説しています。

手順7|公開後の記事の更新を、Claude Codeに頼むとき

公開後に、Claude Codeから記事を作ったり直したりすることもできます。

その場合、Claude Codeはスキル「emdash-cli」を使い、EmDashの管理用のコマンド(CLI)を実行します。

公開中のサイトを操作するには、npx emdash login --url https://example.com のように、接続先のURLを付けてログインします(https://example.com は自分のサイトのURLに置き換えます)。

URLを付けず、環境変数 EMDASH_URL も設定していない場合、CLIはパソコンの中の開発用のサイト(http://localhost:4321)を相手にします(EmDashの公式ドキュメント・1.4.0)。

コードが表示され、ブラウザでそのコードを入力すると、CLIが受け取る権限が一覧で表示されます。

内容を確かめて承認するのは人です。

ログインした後の、記事を作るコマンドや直すコマンドにも、同じ --url を付けます。

ログインの情報はサイトごとに保存されるため、ログインしただけで、以後のコマンドの接続先が公開中のサイトに切り替わるわけではありません。

EMDASH_URL に設定すると --url を省けますが、開発用のサイトに向けるつもりのコマンドも公開中のサイトに向かうため、慣れるまでは毎回 --url を付けるのが確実です。

Claude Codeに頼むときも、操作するサイトのURLをはっきり伝えましょう。

注意したいのは、記事を作るコマンド(content create)が、--draft を付けないと自動で公開する点です(EmDashの公式ドキュメント・1.4.0)。

記事を直すコマンド(content update)も、下書きのままにするには --draft が必要です。

Claude Codeに頼むときは、「下書きとして保存してください。公開はしないでください」と必ず伝えましょう。

なお、パソコンの中で動かしている開発用のサイトでは、CLIはログインなしで操作できる作りになっています。

そのため、--url を付け忘れると、記事が開発用のサイトにでき、公開中のサイトには反映されないことがあります。

また、EmDashのサイトには、AIから記事を操作する窓口(MCPサーバー)もあります。

ただし、EmDashの公式ドキュメントに、Claude Codeからつなぐ手順は載っていません(2026年11月8日時点)。

役割と権限の考え方は、前述の記事で紹介しています。

Claude Codeに任せないこと・気をつけたいこと

Claude Codeは、指示に沿って多くの作業を進めてくれます。

一方で、任せ方を誤ると、秘密の情報の漏れや、意図しない公開につながることがあります。

ここでは、EmDashのサイトを作るときに特に気をつけたい4つの点を紹介します。

秘密の情報を読ませない・貼らない

.env の暗号化キー、APIトークン(サービスを操作するための鍵)、各種のパスワードは、Claude Codeに読ませないようにします。

手順4の禁止のルールと、依頼の文の両方で伝えておくのが基本です。

チャットの欄に、パスワードやお客様の個人情報を貼り付けないことも大切です。

エラーの文面を貼るときも、秘密の情報が含まれていないかを確かめてから貼りましょう。

開発用のサーバーを外から見られる状態にしない

パソコンの中で動かす開発用のサーバーは、作業のための仕組みです。

EmDashの公式ドキュメントによると、パソコンの中のサイトでは、CLIがログインを省略して操作できます。

開発用のサーバーを、ほかの機器から見られる状態にする設定(--host)もあります。

EmDashの土台になっているAstroの公式ドキュメントは、この設定で開発用のサーバーを本番の環境に公開しないよう注意を促しています。

スマートフォンで表示を確かめたいときも、Claude Codeが外から見られる設定に変えていないかを確認しましょう。

警告を「強制の自動修正」で直させない

パッケージ(部品)の脆弱性の警告が出たとき、Claude Codeが npm audit fix --force という強制の修正を提案することがあります。

npmの公式ドキュメントによると、このオプションは、指定した範囲を超えて、互換性が変わる大きな版の部品まで入れることがあります。

依頼の文には「--forceは使わず、変更の内容を説明してから対応してください」と入れておきましょう。

EmDash本体の更新は、公式の更新の手順で行います。

Claude Codeの説明をうのみにしない

EmDashは2026年4月に発表され、版の更新も速い仕組みです。

そのため、Claude Codeの知識が、実際の仕様より古いことがあります。

説明に迷う点があれば、公式ドキュメントの窓口(Docs MCP)で確かめさせ、根拠として示されたページを自分でも開いて確認しましょう。

公開する前に、Claude Codeに点検を頼むこともできます。

  • 指示の例: 「公開する前に、このサイトを点検してください。公開されるファイルに秘密の情報が含まれていないか、使っていない機能やページが残っていないかを確認し、見つかったことと直し方を、変更する前に説明してください。」

点検の結果も、そのまま信じず、示された根拠を自分で確かめましょう。

公開後も保守できる形で残す

AIが書いたコードは、作った本人も中身を把握しきれないことがあります。

後で直す人が、自分であっても、制作会社や保守会社であっても困らない形で残しておくことが大切です。

ここでは、作るときから意識したい3つの点を紹介します。

作業の記録を残させる

作業のたびに、変更したファイルと理由を、Claude Codeに書き残させましょう。

Gitの変更の履歴に、分かりやすい説明を付けて保存させるのも有効です。

色の決まりや言葉づかい、してはいけないことなど、サイトに固有のルールは、AGENTS.mdに追記させておきます。

AGENTS.mdはほかのAIツールも読むため、担当や使うツールが変わっても、同じルールで作業を引き継ぎやすくなります。

Claude Codeの契約とアカウントの名義

EmDashのサイトは、Claudeの契約、Cloudflare、GitHubなどのコードの置き場所、ドメインといった、複数のアカウントの上で作られます。

担当者の個人の契約やメールアドレスで作ると、退職や異動のときに、作業の環境や権限が引き継げなくなることがあります。

どのアカウントを誰の名義で持ち、誰が操作できるのかを、一覧にしておきましょう。

会社でClaudeを契約するかどうかや、どのプランにするかは、利用の範囲に合わせて各社でご判断ください。

公開後の保守は誰が担うか

公開した後も、EmDash本体とスキルの更新、データのバックアップ、プラグインの権限の確認などが続きます。

これらの作業は、自分で(Claude Codeを使って)行う、作った人や制作会社に頼む、保守を行う会社に頼む、のいずれかで担うことになります。

どれを選ぶかは、サイトの重要度と、社内で使える時間や知識で考えましょう。

公開後に必要な作業と頻度は、公開後にやることの全体像にまとめています。

業種別|AGENTS.mdに書いておきたいルール

業種ごとに「Claude Codeに守らせたいこと」は変わります。

最初にAGENTS.mdに書いておくと、毎回の指示が短くなり、指示の漏れも防げます。

ここでは5つの業種を例に紹介します。

士業(税理士・社労士・行政書士など)

取り扱う業務の範囲や報酬の目安は、Claude Codeが書いた文章をそのまま載せず、専門家として確認してから公開する、と書いておきます。

コラムは下書きまで作らせ、公開は事務所の方が判断するルールにしておくと安心です。

飲食店・小売店

営業時間やメニュー、価格の変更は、下書きで作らせ、変更する日付を本文に明記するルールにします。

予約やネット販売の機能は、作り始める前に、外部のサービスを使うかを決めてからClaude Codeに伝えましょう。

整骨院・クリニック

施術や診療の効果を言い切る表現は書かない、と明記しておきます。

掲載できる表現には業界ごとのルールがあるため、判断に迷う内容は所管の窓口や専門家にご確認ください。

予約や問診のフォームは、作らせる前に、送られた内容の保存先を決めておきます。

工務店・不動産

施工事例や物件の写真の説明文(代替テキスト)は、下書きをClaude Codeに任せると手間が減ります。

一方、型番や所在地などの固有の情報は、人が確認するルールにします。

写真に、表札や車のナンバーなど個人が特定できるものが写っていないかも、公開前に人の目で確かめましょう。

マンション管理組合・団体

担当者や役員が交代しても続けられるよう、Claude Codeへの頼み方と、管理画面のユーザーの追加・削除の手順を、AGENTS.mdと引き継ぎのメモに残しておきます。

Claude Codeを使う人が変わる場合は、新しい担当者の契約とアカウントも用意します。

Claude CodeとEmDashに関するよくある質問

Claude CodeでEmDashのサイトを作るときに、出てきやすい疑問にお答えします。

Claude CodeとEmDashは、どちらも更新が速いため、記載の時点もあわせてご確認ください。

Q: Claude Codeは無料で使えますか?

Claudeの無料プランでは使えません。

Claudeの料金ページでは、Claude Codeはすべての有料プランに含まれるとされています。

Claude Consoleのアカウント(前払いのAPI)でも使えます(2026年11月8日時点)。

EmDashの公開に使うCloudflareなどの費用は、これとは別にかかります。

Q: ターミナルを使わずに作れますか?

デスクトップアプリのCodeタブを使えば、Claude Codeへの指示や変更の確認は、画面の操作で行えます。

ただし、Node.jsの準備や、Cloudflareへのログインなど、人が行う操作は残ります。

Q: CLAUDE.mdとAGENTS.mdは、どちらに書けばよいですか?

ほかのAIツールとも共有するルールは、AGENTS.mdに書くのがおすすめです。

Claude Codeだけで使うルールをCLAUDE.mdに書く場合は、先頭に @AGENTS.md と書いて、両方が読み込まれるようにしておきましょう。

Q: Claude Codeに、記事の公開まで任せてもよいですか?

記事は下書きまでをClaude Codeに任せ、公開は人が判断する形がおすすめです。

CLIで記事を作るときは --draft を付けさせ、管理画面で内容を確かめてから公開します。

Q: Claude Codeで作ったサイトの保守を、ほかの会社に頼めますか?

作業の記録、AGENTS.md、Gitの変更の履歴、アカウントの一覧がそろっていると、引き継ぎがしやすくなります。

依頼できるかどうかは、依頼先の対応範囲によるため、作り方と使っている仕組みを伝えたうえで相談しましょう。

まとめ

Claude Codeを使うと、EmDashのサイトを作る作業の多くを任せられます。

ただし、何を作るかの判断、権限の設定、公開と管理者の登録は、人の役割として残ります。

この記事の要点を振り返ります。

  • Claude Codeはコードを作る役、EmDashは管理画面と記事を持つ役。Claude Codeには有料プランかConsoleが必要(2026年11月8日時点)
  • AGENTS.mdはCLAUDE.mdがあると読まれなくなるため、CLAUDE.mdには @AGENTS.md を書く。スキルは作ったときの版のまま
  • 作業の前に、.env を読ませない禁止のルールと、公開のコマンドの確認のルールを決める
  • 公開とセットアップは人が行い、CLIで記事を作るときは --url で接続先を指定し、--draft を付けて下書きにする
  • 作業の記録とアカウントの名義を残し、公開後の保守を誰が担うかを決めておく

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