EmDashの料金|無料プランで止まる3つの上限と毎月の費用

はじめに

Cloudflareが開発したCMS(コンテンツ管理システム)に、「EmDash(エムダッシュ)」があります。

本体を無料で使える、オープンソース(プログラムが公開され、誰でも使えるソフトウェア)です。

AIエージェント(指示を受けて作業を進めるAI)と組み合わせれば、専門の知識が少なくてもホームページを作れるようになってきました。

一方で、「無料のまま公開して大丈夫なのか」「毎月いくらかかるのか」が分かりにくいと感じている経営者様・ご担当者様も多いのではないでしょうか。

EmDashの費用は、本体ではなく、サイトを動かす場所や周辺のサービスで決まるためです。

この記事では、Cloudflareの無料プランで使える範囲、有料プランが必要になる場面、毎月かかる費用、制作や保守を頼む場合の違いを順に整理します。

料金は2026年11月6日時点の各社の公式ページによるもので、Cloudflareの料金は米ドル建てです。

EmDashそのものの特徴や作る流れは、EmDashの基本をまとめた記事で解説しています。

EmDashの料金の結論|本体は無料、費用は動かす場所と周辺のサービス

EmDashの料金の結論|本体は無料、費用は動かす場所と周辺のサービス

EmDashの料金は、本体が無料で、毎月の費用はサイトを動かす場所と周辺のサービスで決まります。

お金がかかるのは、動かす場所の利用料、ドメイン(○○.co.jpなど、Webサイトの住所)やメール送信などの周辺のサービス、サイトを作る・保守する作業の3つです。

まずは全体像を押さえておきましょう。

ひとことで言うと

  • EmDashの本体は無料(MITライセンスのオープンソース)
  • Cloudflareの無料プランでも公開できるが、上限に達すると処理が止まる。画像などを保存するR2だけは、無料枠を超えると課金される
  • 隔離して動かすプラグインと、Cloudflare経由で招待などのメールを送ることには、有料プラン(1アカウントあたり最低月額5米ドル)が必要
  • 独自ドメイン、AIツール、制作や保守の作業の費用は別にかかる

かかるお金の一覧

かかるお金の一覧|稼働場所・周辺サービス・制作保守の3つの費用

EmDashのサイトで、お金がかかる可能性があるものを表にまとめました(2026年11月6日時点)。

項目無料の範囲お金がかかる条件支払先
EmDash本体すべて無料なしなし
動かす場所(Cloudflare Workers)1日10万リクエストまで有料プランにする場合(最低月額5米ドル+超えた分)Cloudflare
データベース(D1)1日の読み書きの上限内、合計5GBまで有料プランで、含まれる量を超えた分Cloudflare
画像などの保存(R2)月10GB、書き込みなどの操作は月100万回、読み取りなどの操作は月1,000万回まで保存量か操作回数が無料枠を超えた分。
Workersが無料プランでも課金される
Cloudflare
画像のサイズ違いを作る機能(Images)月5,000件までImagesの有料プランで、5,000件を超えた分Cloudflare
メール送信Cloudflareの無料プランでは、確認済みの宛先にしか送れないWorkersの有料プランで月3,000通を超えた分、または外部のメール配信サービスの料金Cloudflare、各サービス
独自ドメインなし取得と毎年の更新ドメインの登録会社
AIツールツールによる月額や使った量に応じた料金各提供元
制作・保守の作業自分で行えばかからない依頼する場合制作会社・保守を行う会社

※Node.js(サーバーでJavaScriptを動かす仕組み)が動くサーバー(Webサイトを公開するためのコンピューター)で動かす場合は、Cloudflareの利用料の代わりに、サーバーの費用がかかります(後述)。

EmDashをCloudflareの無料プランで使える範囲

EmDashのCloudflare向けのテンプレートは、Workersの無料プランのまま公開できる設定で作られます。

隔離して動かすプラグインを、作成するときに有効にした場合は別です。

なお、Workersの無料プランには1日ごとや1回ごとの上限があり、超えると課金されない代わりに処理が止まります。

ただし、画像などを保存するR2は、無料枠を超えると課金されます。

ここでは、無料で使える量と、上限に届きやすい場面を整理します。

無料プランに含まれる量

無料プランに含まれる量|R2は無料枠を超えると課金される

EmDashをCloudflareで動かすと、主に次のサービスを使います。

無料で使える量は、次のとおりです(2026年11月6日時点・Cloudflare公式の料金ページ)。

サービス役割無料で使える量
Workersページを組み立てて返す1日10万リクエスト、1回の処理あたりCPU時間10ミリ秒
D1記事や設定のデータベース1日500万行の読み取り、10万行の書き込み。保存はアカウント全体で合計5GB、1データベースあたり最大500MB
R2画像などのファイルの保存月10GB、書き込みなどの操作は月100万回、読み取りなどの操作は月1,000万回(超えた分は課金)
KVログインの状態(セッション)の保存。設定によっては、データベースの読み取り結果の保存にも使う1日10万回の読み取り、1,000回の書き込み、1GB
Images画像のサイズ違いを作る月5,000件(同じ画像と同じ変換の組み合わせは、その月の間は1件と数える)

1日ごとの上限は、協定世界時(UTC)の0時、日本時間では毎朝9時にリセットされます。

Workers・D1・KVの無料プランでは、上限に達すると、その処理が失敗します。

Imagesの無料プランも、上限を超えた新しい画像の変換は行われず、請求もされません。

たとえばデータベース(D1)は、1日の読み取りか書き込みの上限に達すると、データを読み書きできなくなります。

ページが表示できなくなるおそれがあるため、使った量も見ておきましょう。

一方、R2は、無料枠のついた従量課金のサービスです。

Workersが無料プランでも、R2の保存量や操作回数が無料枠を超えると、超えた分の料金がかかります。

R2を使うには、Cloudflareの管理画面で、R2の利用の申し込み(サブスクリプションの追加)も必要です。

なお、R2から外へ配信するデータの転送量には、料金がかかりません。

無料プランで上限に届きやすい3つの場面

無料プランで上限に届きやすい3つの場面|CPU時間・リクエスト数・画像変換

無料プランで気をつけたいのは、次の3つの上限です。

どれも、超えたからといって請求が来るわけではなく、処理が失敗する形で表れます。

1回の処理のCPU時間(10ミリ秒)

CPU時間とは、プログラムが計算に使った時間のことです。

データベースの応答を待つ時間は含まれません。

Cloudflareの公式ドキュメントによると、平均的な処理は1回あたり約2.2ミリ秒です。

一方、ログインの確認やサーバー側でページを組み立てる処理などの重いものは、一般に10〜20ミリ秒かかると説明されています。

EmDashのCloudflare向けのテンプレートは、初期の設定では、ページのキャッシュ(一度作ったページを保存しておき、次から使い回す仕組み)を使いません。

表示のたびにページを組み立てるため、この上限に近くなりやすい点に注意が必要です。

上限を超え続けると、訪問者には「Error 1102」のエラーが表示されます。

1日のリクエスト数(10万件)

リクエストとは、ページや画像を表示するために、ブラウザからサイトに届く要求のことです。

ページの表示だけでなく、Workersを通る画像の取得や、管理画面の操作もリクエストとして数えられます。

サイトの見た目に使うCSSやJavaScriptなどの静的なファイルは、初期の設定では数に含まれません。

上限を超えると「Error 1027」となり、日本時間の朝9時にリセットされるまで、サイトが表示されなくなることがあります。

画像のサイズ違い(月5,000件)

Cloudflareで動かすEmDashは、初期の設定では、Cloudflareの画像の変換機能を使って、表示する大きさに合わせた画像を作ります。

月5,000件を超えると、新しく作る画像は「9422」というエラーになり、表示されなくなります。

すでに作られた画像は、そのまま表示されます。

無料プランでは使えない・限られるもの

上限とは別に、無料プランでは使えない、または使える範囲が限られる機能もあります(2026年11月6日時点)。

EmDashで影響が大きいのは次の2つです。

  • 隔離して動かすプラグイン:EmDashのプラグイン(機能を足す部品)を、1つずつ隔離された環境で動かす仕組みです(Dynamic Workers)。Workersの有料プランでのみ使えます。公式の登録先(レジストリ)から入れるプラグインもこの仕組みで動くため、無料プランではインストールできません
  • Cloudflare経由のメール送信:Cloudflareのメール送信のサービス(Email Sending)は、無料プランでは、Cloudflareのアカウントで確認済みの宛先にしか送れません。新しく招待するユーザーなど、ほかの宛先に送るには有料プランが必要です。EmDashは、メールのリンクでのログイン、ユーザーの招待、アカウントの復旧にメールを使います。メールの送信を設定しないとこれらの機能は使えず、招待のリンクは手作業で渡すことになります

※サイトに直接組み込む形式(ネイティブ型)のプラグインは、無料プランでも動きます。ただし、隔離はされません。

無料プランが向いている使い方

無料プランが向いている使い方|試作・検証用や小規模サイト

無料プランは、試作や検証のサイト、社内向けのサイトなど、一時的に止まっても困らない使い方に向いています。

お客様に見せる会社のサイトを無料プランで公開する場合は、事前の確認が大切です。

公開前にCloudflareの管理画面で、1回あたりのCPU時間とエラーの件数を確かめておくと安心です。

止まると困るサイトかどうかで、プランを決めるのが現実的です。

有料プラン(Workers Paid)で毎月かかる費用

Workersの有料プラン(Workers Paid)は、1アカウントあたり最低月額5米ドルです。

月額の中にかなりの量が含まれていますが、5米ドルは上限ではなく最低料金です。

ここでは、月額に含まれるもの、超えた場合の料金、有料プランが必要になる場面を整理します。

月額5米ドルの中身

月額5米ドルの中身|Workers Paidで広がる上限と使える機能

有料プランの月額には、次の量と機能が含まれます(2026年11月6日時点)。

  • Workers:月1,000万リクエスト、CPU時間は月3,000万ミリ秒。1回の処理のCPU時間の上限は、初期の設定で30秒まで広がる
  • D1:月250億行の読み取り、5,000万行の書き込み、5GBの保存
  • KV:月1,000万回の読み取り、100万回の書き込み、1GBの保存
  • 隔離して動かすプラグイン(Dynamic Workers)が使えるようになる。テンプレートで止めてある設定(Worker Loader)を有効にし、サイトを作り直す必要がある
  • Cloudflareのメール送信(月3,000通まで)が使えるようになる。送信元のドメインの登録と、EmDash側の設定が必要
  • データベースを過去の時点に戻せる期間(Time Travel)が、無料プランの7日から30日に延びる

料金はアカウント単位でかかります。

同じアカウントで複数のサイトを動かしても、最低料金の5米ドルは1回分です。

5米ドルから増えるお金

含まれる量を超えた分は、使った量に応じて加算されます。

主な料金は次のとおりです(2026年11月6日時点・各サービスの公式の料金ページ)。

項目含まれる量超えた分の料金
Workersのリクエスト月1,000万件100万件ごとに0.30米ドル
WorkersのCPU時間月3,000万ミリ秒100万ミリ秒ごとに0.02米ドル
D1の書き込み月5,000万行100万行ごとに1.00米ドル
D1の保存5GB1GB・1か月ごとに0.75米ドル
R2の保存月10GB1GB・1か月ごとに0.015米ドル
R2の操作書き込みなど月100万回、読み取りなど月1,000万回100万回ごとに4.50米ドル(書き込みなど)、0.36米ドル(読み取りなど)
画像の変換(Imagesの有料プラン)月5,000件1,000件ごとに0.50米ドル
メール送信(Email Sending)月3,000通1,000通ごとに0.35米ドル
隔離して動かすプラグイン(Dynamic Workers)1日ごとに数えた数で、月1,000個分超えた分は1個・1日ごとに0.002米ドル

Dynamic Workersは、インストールしたプラグインの数ではなく、1日ごとに作られた数で計算します。

同じIDと同じコードなら、同じ日に何回使っても1個です。

別の日に使うと、その日にも数えられます。

プラグインを更新してコードが変わると、別の1個として数えられます。

リクエストとCPU時間は、Workersの使用量に合算されます。

Cloudflareの公式ドキュメントには、月1,500万リクエスト、1回あたり平均7ミリ秒のCPU時間を使う場合の計算例があります。

月額5米ドルに、リクエストの超過分1.50米ドルとCPU時間の超過分1.50米ドルが加わり、合計8.00米ドルです(2026年11月6日時点)。

注意したいのは、ページのキャッシュの機能(Workers Cache)を使っても、リクエストの数は減らないことです。

キャッシュから返したページもリクエストとして数えられ、減るのはCPU時間のほうです。

さらに、この機能を有効にすると、ふだんは無料のCSSやJavaScriptなどの静的なファイルへのリクエストも、料金の対象になります。

また、画像の変換を月5,000件より多く使うには、Workersとは別に、Imagesの有料プランを申し込む必要があります。

有料プランが必要になる場面の早見表

有料プランが必要になる場面の早見表|無料プランと有料プランの比較

どの場面で有料プランが必要になるかを、表にまとめました(2026年11月6日時点)。

やりたいこと・起きること無料プラン有料プラン(Workers Paid)
公式の登録先からプラグインを入れる入れられない設定を変えれば入れられる
Cloudflare経由でログイン用のメールや招待を送る確認済みの宛先にしか送れない送信元の登録と設定をすれば、月3,000通まで含まれる
1回の処理のCPU時間が10ミリ秒を超えるエラーになることがある初期の設定で30秒まで
1日のリクエストが10万件を超えるその日は止まる月1,000万件まで含まれる
画像の変換が月5,000件を超える新しい画像が表示されないWorkersとは別に、Imagesの有料プランが必要
R2の保存量や操作回数が無料枠を超える超えた分が課金される超えた分が課金される

円での支払額と、請求の見張り方

Cloudflareの料金は米ドル建てのため、円での支払額は為替によって毎月変わります。

税の扱いも含めて、実際の金額はCloudflareの請求書で確かめてください。

有料プランでは、含まれる量を超えても処理は止まらず、そのまま料金が加算されます。

Cloudflareには、使った分の料金が決めた金額を超えたときに、メールで知らせる「予算アラート」があります。

ただし、通知するだけで、使用を止める機能ではありません。

Workersのリクエスト数など、サービスごとの使用量で知らせる通知もあります。

また、Workersのログの機能(Workers Logs)の料金は、2026年12月1日から変わる予定です。

ほかのログと共通の、Cloudflare Observabilityの料金体系に移ります。

管理画面でログの機能が有効になっているかを確かめ、使っている場合は、移った後の無料枠と料金を公式ページで確かめておきましょう。

移った後は、無料プランでは1日の上限で記録が止まり、有料プランでは超えた分が加算されます。

Cloudflare以外で動かす場合の費用

EmDashは、Cloudflareのほか、Node.jsが動くサーバーでも動きます。

動かす場所が変わると、毎月お金を払う相手と、自分で用意するものが変わります。

ここでは、費用の考え方に絞って紹介します。

Node.jsのサーバー(VPSなど)で動かす場合

Node.jsのサーバー(VPSなど)で動かす場合|定額のメリットと自己管理のデメリット

Node.jsで動かす場合は、Cloudflareの利用料の代わりに、サーバーの利用料がかかります。

VPS(仮想の専用サーバー)のように月額の定額で契約するサービスが多く、アクセスが増えても請求額が変わりにくいのが特徴です。

その代わり、EmDashの公式ドキュメントが示す条件を満たすサーバーを用意する必要があります(2026年11月6日時点)。

  • Node.js v22.23.4以上が使える
  • プログラムを常に動かし続けられる(予約公開などの処理は、プログラムが動いている間だけ行われる)
  • データベースにSQLiteを使う場合は、再起動しても消えないディスクがある
  • データベースのファイルと、アップロードした画像などをバックアップする仕組みがある

メールを送る場合は、Cloudflareで動かす場合と同じく、メール送信のサービスを別に用意します。

一般的な共用のレンタルサーバーで動くかどうかは、公式のドキュメントでは触れられていません。

サーバーそのものの役割は、サーバーとはで解説しています。

EmDashに対応したホスティングを使う場合

2026年11月時点では、EmDashを動かす環境をまとめて提供するホスティングのサービスも出てきています。

環境づくりを任せられる一方で、料金に含まれる範囲はサービスごとに違います。

比べるときは、月額の金額だけでなく、EmDashの更新、バックアップ、メール送信がどこまで含まれるかを確かめましょう。

料金は、各社の公式ページでご確認ください。

独自ドメインとメール送信にかかる費用

独自ドメインとメール送信にかかる費用

サイトの住所にあたる独自ドメインと、ログインや問い合わせに使うメールの送信は、どの動かし方でも必要になることが多いものです。

毎月ではなく毎年かかる費用もあるため、年間で見込んでおきましょう。

独自ドメインの取得と更新

独自ドメイン(○○.co.jpのような、自社だけの住所)は、取得したときと、その後の毎年の更新で費用がかかります。

金額は、ドメインの種類と登録会社によって異なります(ドメインとは)。

CloudflareでEmDashに独自ドメインを使うには、条件があります。

そのドメインを、同じCloudflareのアカウントで管理している必要があります(EmDash公式ドキュメント)。

ほかの会社で取得したドメインでも使えますが、DNS(ドメインと接続先を結びつける設定)の管理をCloudflareに移すことになります。

そのドメインでメールを使っている場合は、注意が必要です。

移す前に、今のメールの設定(メールの届け先を決めるMXレコードなど)が、Cloudflareに引き継がれるかを確かめておきます。

なお、Cloudflareのドメイン登録サービスは、原価で登録できます。

ただし、対応するドメインの一覧に .jp や .co.jp は載っていません(2026年11月6日時点)。

ログインと問い合わせのメール送信

EmDashでメールを送る方法は、大きく2つあります。

  • Cloudflareのメール送信(Email Sending)を使う:Workersの有料プランが必要で、月3,000通までは月額に含まれます(2026年11月6日時点・ベータ版)
  • 外部のメール配信サービスをSMTPでつなぐ:SMTPは、メールを送るための共通の仕組みです。EmDashにはSMTPで送る機能が組み込まれており、料金は契約するサービスの料金体系によります

問い合わせフォームの通知など、送る通数が多いサイトは、月の通数を見込んで選びましょう。

自分で作る場合と制作や保守を頼む場合のお金の違い

自分で作る場合と制作や保守を頼む場合のお金の違い

EmDashのサイトの費用は、利用料よりも、作る作業と公開後の作業にかかることが少なくありません。

ここでは、AIを使って自分で作る場合と、制作や保守を頼む場合で、何にお金と時間がかかるかを比べます。

AIで自分で作る場合にかかるお金と時間

AIエージェントを使って自分で作る場合、制作会社に払う費用はかかりません。

その代わり、次のお金と時間がかかります。

  • AIツールの利用料:月額制のものや、使った量に応じて払うものがあり、提供元やプランで料金が違います。EmDashの公式ドキュメントは、複数のAIツールからつなぐ方法を案内しています
  • 作る時間:デザインの調整、ページの追加、公開前の確認にかかる時間
  • 更新に対応する時間:EmDashは更新の頻度が高く、2026年9月28日の1.0から10月29日の1.4.0まで、約1か月で版を重ねています。更新のたびに、更新用のコマンド(upgrade-emdash)が作る作業指示書(.emdash/UPGRADE.md)を読み、必要な作業を行います
  • 止まったときに直す時間:エラーの原因を調べ、設定やコードを直す時間

更新は、費用に関わることもあります。

たとえば1.4.0では、Cloudflare Access(Cloudflareの認証の仕組み)でログインするサイトの不具合が直されました。

管理画面などへのアクセスのたびにKVへの書き込みが起き、無料プランの1日の上限を使い切るおそれがあったものです。

自分で作る場合の費用は、こうした時間を社内の人件費として見込んでおくと、頼む場合と比べやすくなります。

作る流れと、AIに任せる範囲は、EmDashの使い方で解説しています。

制作を頼む場合に費用が変わるところ

制作を頼む場合の費用は、ページ数よりも、作る内容で大きく変わります。

見積もりでは、次の点を確かめておくと比べやすくなります。

  • デザインを新しく作るか、今のデザインを引き継ぐか(WordPressのテーマは、EmDashでは使えません)
  • WordPressなどから、記事や画像を移すか
  • お知らせ・実績など、更新する内容の種類と入力欄の数
  • 予約や会員など、追加したい機能があるか
  • 公開後に、自社で更新できるところまで仕上げるか

公開後の保守を頼む場合

公開後の保守を頼む場合|更新・バックアップ・エラーと請求の見張り

公開後の保守を頼む場合は、月額の金額だけでなく、何が含まれるかで比べることが大切です。

EmDashのサイトでは、次の作業が含まれるかを確かめておきましょう。

  • EmDash本体と部品の更新、作業指示書への対応
  • データベース・画像・暗号化キーのバックアップ
  • Cloudflareの請求額やエラーの見張り
  • Cloudflareやドメインのアカウントの管理

ホームページの保守費用に何が含まれ、何が含まれないかの考え方は、ホームページの保守費用に含まれる作業で解説しています。

費用を抑えてサイトを止めないための確認ポイント

EmDashの費用で困りやすいのは、無料プランのまま止まってしまうことと、有料プランで知らないうちに料金が増えることの2つです。

どちらも、公開前の決めごとと、公開後の見張りで防ぎやすくなります。

公開前に決めておくこと

公開前に決めておくこと|プラン・アカウント・予算アラート・必要な機能

公開する前に、次の4つを決めておくと安心です。

  1. プランとその理由:無料プランにするか、有料プランにするか。止まって困るサイトかどうかで判断する
  2. アカウントと支払い:Cloudflareのアカウントは、担当者の個人のメールアドレスではなく、会社で管理するメールアドレスで作る。支払いも会社のカードにする
  3. 予算アラートの金額と通知先:いくらを超えたら、誰に知らせるかを決める
  4. 必要な機能:隔離して動かすプラグインや、Cloudflare経由のメール送信が必要か

公開後に毎月見ること

公開した後は、月に一度、次の4つを確かめる習慣をつけると、費用の変化に早く気づけます。

  • Cloudflareの管理画面の請求額と、使った量
  • エラーの件数(1102・1027・9422など)
  • 画像の変換件数と、データベースの読み書きの量
  • R2の保存量と操作回数

こうした料金の見張りも、公開後の保守の作業の一つです。

社内に見る人がいない場合は、保守を頼む先に含めてもらうことも検討しましょう。

【業種別】EmDashの費用が増えやすいところ

【業種別】EmDashの費用が増えやすいところ|士業・飲食店・整骨院・工務店のリスク

EmDashの費用が増えやすいところは、サイトで扱う内容によって変わります。

ここでは5つの業種を例に、気をつけたい点を紹介します。

あくまで検討の目安としてご覧ください。

士業(税理士・社労士・行政書士など)

お知らせやコラムが中心で、ページ数と画像が少ないため、Cloudflareの無料枠に収まりやすい業種です。

ただし、管理画面のログインにメールのリンクを使う場合や、問い合わせの通知を送る場合は、メール送信の方法と費用を先に決めておきます。

飲食店・小売店

予約やネット販売は外部のサービスを使うことが多く、その月額が別にかかります。

メニューや商品の写真を頻繁に差し替える場合は、画像の変換件数が増えやすい点にも注意します。

整骨院・クリニック

予約や問診のフォームを置く場合は、通知メールの送信が欠かせません。

送る通数を見込んでメール送信の方法を選び、送られた内容の保存先も確かめておきます。

個人情報の扱いに迷う場合は、専門家にご相談ください。

工務店・製造業

施工事例の写真や、製品の写真・カタログのPDFが多い業種です。

R2の保存容量と画像の変換件数が増えやすく、R2は無料枠を超えると課金されます。

載せる量を見込んで、無料枠に収まるかを確かめます。

マンション管理組合・団体

役員や担当者が交代する組織では、Cloudflareのアカウントのメールアドレスと、支払い方法の引き継ぎが課題になります。

米ドル建てのカード払いを組織の会計でどう扱うかも、始める前に決めておくと安心です。

EmDashの料金に関するよくある質問

EmDashの料金について、よくある疑問にお答えします。

料金は変わることがあるため、記載の時点もあわせてご確認ください。

Q: 無料プランのまま、ずっと使えますか?

Cloudflareの無料プランは、1日ごとの上限つきで提供されています。

データベース(D1)の公式の料金ページは、無料プランでも試作や試験に使える状態を今後も続けると説明しています。

上限と無料枠に収まる限りは、無料のまま使えます。

ただし、上限や料金は変わることがあります。

Q: 月5米ドルは、サイトごとにかかりますか?

いいえ。

Workersの有料プランの最低料金は、アカウントごとにかかります。

同じアカウントで複数のサイトを動かしても、最低料金は月5米ドルの1回分です。

ただし、含まれる量はアカウント全体で使うため、サイトを増やすほど超えやすくなります。

無料プランの1日10万リクエストの上限も、アカウント全体で数えます。

Q: 上限を超えたら、自動で請求されますか?

サービスによって違います。

Workers・D1・KVの無料プランと、Imagesの無料プランでは、上限を超えても追加の料金はかからず、その処理が止まるか失敗します。

ただし、R2は無料枠を超えた分が課金されるため、Workersが無料プランでも請求が発生することがあります。

有料プランでは、含まれる量を超えた分が自動で加算されます。

予算アラートは通知だけなので、金額の上限として使うことはできません。

Q: 円ではいくらになりますか?

Cloudflareの料金は米ドル建てのため、円での金額は為替によって変わります。

この記事では、為替の変動で古くならないよう、円に換算した金額を載せていません。

実際の金額は、Cloudflareの請求書でご確認ください。

Q: WordPressより安くなりますか?

一概には言えません。

毎月の利用料は抑えられる場合がありますが、WordPressから移る場合は、デザインと機能の作り直しにも費用がかかります。

費用のかかり方の違いは、EmDashとWordPressの違いでも整理しています。

Q: 隔離して動かすプラグインを使わなければ、有料プランはいりませんか?

必ずしもそうとは限りません。

プラグインを使わなくても、有料プランが必要になることがあります。

ページの組み立てにかかるCPU時間、1日のリクエスト数、メールでのログインや招待の必要などによるものです。

止まると困るサイトかどうかとあわせて判断しましょう。

まとめ

まとめ|EmDashの料金と保守で確認したいポイント

EmDashは本体が無料のCMSですが、サイトを動かす場所や周辺のサービスには費用がかかります。

この記事の要点を振り返ります。

  • EmDashの本体は無料。費用は、動かす場所の利用料、ドメインやメール送信、作る・保守する作業で決まる
  • Cloudflareの無料プランでも公開できるが、CPU時間(1回10ミリ秒)や1日10万リクエストの上限に達すると止まる。R2だけは、無料枠を超えると課金される
  • 隔離して動かすプラグインと、Cloudflare経由で招待などのメールを送ることには、有料プラン(1アカウントあたり最低月額5米ドル)が必要
  • 有料プランの5米ドルは最低料金で、超えた分は自動で加算される。予算アラートは通知だけ
  • 料金の見張りも、公開後の保守の作業の一つ。公開前に、プラン・アカウント・予算アラートを決めておく

※料金は、2026年11月6日時点の各社の公式ページによるものです。

ホームページ制作・保守管理のご相談は、株式会社リヒトスまでお気軽にお問い合わせください。

EmDashで作ったホームページの保守管理に関するお問い合わせ

※EmDashのサービスやEmDashの制作方法などに関することはお答えできません。制作されたサイトの保守管理に関してのご相談窓口です。