はじめに

WordPressでホームページを作ってもらったものの、公開後の保守をどうすればよいか分からない。管理画面に更新の通知が並んでいても、押してよいのか迷ってしまう。制作会社から届いた保守契約の見積もりが妥当なのか、判断がつかない。WordPressのサイトを運用しているご担当者様から、こうしたご相談をよくいただきます。

この記事では、WordPress保守で行う7つの作業と頻度の目安、自動更新でどこまで任せられるか、費用の考え方を順にご説明します。そのうえで、自分で行う場合の注意点と、依頼先の4つの選択肢、依頼する前に確認したい8つのことを整理します。

ドメインやサーバーの管理など、WordPressに限らない作業も含めた保守管理の全体は、ホームページの保守管理の全体像でまとめています。この記事では、WordPressで作ったサイトだからこそ必要になることに絞ってご説明します。

WordPress保守とは|ほかの作り方より手間がかかる理由

WordPress保守とは、WordPressで作ったホームページを安全に動かし続けるために、更新・バックアップ・セキュリティ対策・不具合への対応を続けることです。更新の対象は、WordPress本体だけでなく、テーマ、プラグイン、サーバーのPHPまで広がります。まずは、なぜWordPressでは保守の手間が大きくなるのかを見ていきます。

WordPressは「部品の組み合わせ」で動いている

WordPressのサイトは、いくつもの部品を組み合わせて動いています。手間の大きさは、この仕組みから生まれます。

  • WordPress本体: 記事の作成や管理画面など、土台になる仕組み
  • テーマ: デザインやページの配置を決める土台
  • プラグイン: お問い合わせフォームや予約、SEO(検索エンジン最適化)の設定など、機能を足す部品
  • PHP: サーバー(Webサイトを公開するためのコンピューター)で動くプログラム言語。本体・テーマ・プラグインはPHPで動く
  • データベース: 記事や設定を保存しておく場所

本体・テーマ・プラグインは、それぞれ作り手が違い、更新のタイミングもばらばらです。1つの部品を新しくしたことで、ほかの部品との組み合わせに不具合が出ることもあります。部品が多いほど、更新と確認の作業が増えていきます。

WordPressそのものはWordPress(ワードプレス)とは、プラグインはプラグインとは、テーマはテーマとはで解説しています。

更新の頻度は少なくない

WordPress本体の更新は、決まった時期にだけ出るものではありません。不具合やセキュリティ上の弱点(脆弱性)が見つかるたびに、修正版が公開されます。

2026年9月から10月にかけては、9月17日に7.1.1、9月22日に7.1.2、10月6日に7.1.3と、3週間ほどで3回の修正版が公開されました。7.1.3はセキュリティの修正7件を含み、すぐにサイトを更新するよう勧められています(WordPress.org「WordPress 7.1.3 Maintenance and Security Release」、2026年10月17日確認)。プラグインやテーマの更新も、これとは別に届きます。

「保守」「運用保守」「保守代行」の呼び方

WordPressの保守は、会社によって「保守管理」「運用保守」「保守代行」「保守サービス」など、さまざまな名前で呼ばれています。同じ名前でも、含まれる作業が会社ごとに違うことが少なくありません。

名前で判断せず、どの作業が含まれているかで確かめることをおすすめします。次の章で、確かめるときの基準になる作業を7つに分けてご紹介します。

WordPress保守で行う7つの作業と頻度の目安

ここからは、WordPress保守で実際に行う作業を7つに分けてご説明します。どの作業も、普段は目に見えにくいものです。最初に全体像を表で示し、そのあと1つずつ見ていきます。

作業頻度の目安怠ると起きること
① 本体・テーマ・プラグインの更新通知が出たとき・月1回以上の確認脆弱性を突かれ、改ざんされるおそれが高まる
② 更新後の動作確認更新のたびフォームなどが止まっていても気づかない
③ PHPのバージョン管理年1回の見直しやがて本体を更新できなくなる
④ バックアップと復元の確認毎日〜毎週(復元の確認は年1回)不具合が起きたときに戻せない
⑤ ログインとアカウントの管理3か月ごと・担当の交代時不正にログインされるおそれがある
⑥ 異常に早く気づく仕組み常時被害が広がってから気づく
⑦ 不具合・改ざんが起きたときの対応起きたとき停止が長引く

(頻度は弊社の考える目安です。サイトの規模や使っている機能によって変わります)

① 本体・テーマ・プラグインの更新

保守の中心になる作業です。修正版が公開されたら、なるべく早く適用します。

実務では、次の順番で進めます。

  1. 更新の前にバックアップを取る
  2. 本体・テーマ・プラグインを更新する
  3. 表示と機能を確かめる(②)
  4. 不具合が出たら元に戻し、原因を調べる

あわせて、使っていないプラグインやテーマは、停止するだけでなく削除しておきます。ja.wordpress.org「WordPress の安全性を高める」も、利用しているプラグインを最新に保つことに続けて、使用していないプラグインはシステムから削除するよう案内しています(2026年10月17日確認)。停止しただけでは、プラグインやテーマのファイルはサーバーに残ったままになります。

② 更新後の動作確認(できればテスト環境で)

更新が終わったら、ホームページを実際に操作して確かめます。見た目が変わっていなくても、裏側の機能だけが止まっていることがあるためです。

確かめたいのは、主に次の3つです。

  • トップページと、よく見られるページの表示
  • お問い合わせフォームの送信と、自動返信メール
  • 予約や決済など、外部のサービスとつながる機能

整骨院やクリニックの予約・問診のフォーム、飲食店や小売店のInstagramの埋め込みやネットショップの決済などは、止まると業務に直接響きます。

本番のサイトとは別に同じ内容のコピー(テスト環境・ステージング環境)を用意し、先に更新を試す方法もあります。サーバー会社によっては、管理画面からテスト環境を作る機能を用意しています。

③ PHPのバージョン管理

PHPは、WordPressの管理画面ではなく、サーバーの管理画面で切り替えます。WordPressの更新とは別に、PHPにも寿命があります。

2026年10月時点で、WordPress.orgはPHP 8.3以上を推奨しています(ja.wordpress.org「必須要件」、2026年10月17日確認)。PHP 8.2のセキュリティの修正は2026年12月31日までで、それを過ぎるとサポートが終わります(php.net「Supported Versions」、2026年10月17日確認)。PHPを古いまま放置すると、やがてWordPress本体も新しいバージョンに更新できなくなります。

管理画面に警告が出たときの意味と、PHPを安全に上げる手順は、「PHPの更新が必要です」の対処法でご説明しています。

④ バックアップと「戻せるか」の確認

バックアップは、更新の失敗や改ざん、操作のミスが起きたときに、サイトを元に戻すための備えです。WordPressの公式ドキュメントは「WordPress サイトのバックアップはデータベースとファイルの2つに分かれます。」と説明しています(ja.wordpress.org「WordPress のバックアップ」、2026年10月17日確認)。

同じドキュメントは、複数のバックアップを別々の場所に保存することも勧めています。サーバーの中にだけ保存していると、サーバーに問題が起きたときに一緒に失われるおそれがあります。

大切なのは、取っていることよりも、実際に戻せることです。いつの時点まで戻せるか、復元にどのくらい時間と費用がかかるかを確かめ、年に1回は復元を試しておくと安心です。施工事例や物件の写真を増やし続ける工務店・不動産会社のサイトでは、データの量が増えるため、保存先の容量にも気を配ります。

⑤ ログインとアカウントの管理

管理画面に入るための情報を守ることも、保守の作業です。パスワードが推測されたり、使い回したパスワードが漏れたりすると、管理画面を乗っ取られるおそれがあります。

ja.wordpress.org「WordPress の安全性を高める」は、強力なパスワードを使うことに加え、追加の対策として2段階認証を有効にすることを勧めています(2026年10月17日確認)。

あわせて弊社では、使われていないアカウントの削除もおすすめしています。退職した方のアカウントや、制作のときに作ったまま残っているアカウントが対象です。管理者の権限も、必要な人にだけ渡します。マンション管理組合や団体のように役員・担当者が交代する組織では、交代のたびにアカウントを見直すと、使われないまま残るアカウントを防げます。

⑥ 改ざんや不正なログインに早く気づく仕組み

どれだけ対策をしても、被害を完全に防ぐことはできません。そのため、異常にできるだけ早く気づく仕組みを用意しておきます。

主な仕組みは、次の3つです。

  • ファイルが書き換えられていないかを調べる仕組み
  • サイトが止まっていないかを定期的に確かめる監視
  • Google Search Console(Googleが提供するサイト管理者向けの無料ツール)の通知

Google Search Consoleには「セキュリティの問題」というレポートがあります。Googleがサイトのハッキングや、訪問者に危害が及ぶおそれのある動作を検出すると、ここに調査結果が表示されます(Search Console ヘルプ「セキュリティの問題レポート」、2026年10月17日確認)。

どの仕組みをどのツールで用意するかは、サイトの規模や依頼先によって異なります。

⑦ 不具合・改ざんが起きたときの対応

更新のあとに表示が崩れた、管理画面に入れなくなった、見覚えのないページに転送される。こうしたことが起きたときに原因を調べて直すのも、保守の作業です。

ただし、日ごろの保守(予防)と、改ざんされたあとの復旧は、別の作業として扱われることがあります。保守の契約に復旧まで含まれるのか、別の料金になるのかは、依頼先によって異なります。契約の前に確かめておきたい点です。

乗っ取りや改ざんが疑われるときに、どの順番で何をすればよいかは、乗っ取りが疑われるときの対処で手順をご説明しています。被害の広がりを防ぐため、自己判断で操作を重ねる前にご確認ください。

自動更新でどこまで任せられるか

「自動更新にしておけば、保守はいらないのでは」というご質問もよくいただきます。自動更新は便利な仕組みですが、初期設定で自動になる範囲は限られています。WordPressの初期設定と、自動更新にしても残る作業を整理します。

初期設定で自動更新されるもの・されないもの

WordPressの開発者向けのドキュメントでは、自動で行われる更新の初期設定が次のように説明されています。

更新の種類初期設定
本体のマイナーリリース(メンテナンス・セキュリティの修正)自動で更新される
本体のメジャーリリースWordPress 5.6以降に新しくインストールしたサイトは自動(バージョン管理の仕組みでWordPressを管理している場合などを除く)。それより前からのサイトは、管理者が有効にしない限り従来の設定のまま
プラグイン・テーマ特別な場合を除き、自動では更新されない
翻訳ファイル自動で更新される

(出典:Developer.WordPress.org「Upgrading WordPress」(Advanced Administration Handbook)の「Configuring Automatic Background Updates」、2026年10月17日確認。英語のページのため、内容を日本語でまとめています)

プラグインとテーマは、1つずつ自動更新を有効にできます。WordPress.orgは「WordPress 5.5 からサイトの管理者はテーマやプラグインの自動更新を手動でオプトインできます。」と案内しています(ja.wordpress.org「プラグインとテーマの自動更新」、2026年10月17日確認)。プラグインは「プラグイン」画面の「自動更新」列にあるリンクから、テーマはテーマの詳細を開いたときに表示される「自動更新を有効化」のリンクから設定します。

自動更新にしても残る作業

自動更新を有効にしても、なくならない作業があります。

  • 更新後に、表示やお問い合わせフォームが正しく動いているかの確認
  • 更新で不具合が出たときの原因の切り分けと、元に戻す作業
  • PHPのバージョンの見直し(自動では切り替わりません)
  • バックアップが取れているか、実際に戻せるかの確認
  • 有料のテーマ・プラグインの確認(更新の受け取り方が配布元ごとに異なるため、契約の期限とあわせて確かめます)

なお、WordPress 6.6からは、プラグインの自動更新のあとにトップページで重大なエラーが検出された場合、そのプラグインを元のバージョンに戻す仕組みが加わっています(WordPress Trac「Changeset 58128」、2026年10月17日確認)。ただし、重大なエラーにならない表示崩れやフォームの不具合は、この仕組みでは検出されません。

また、自動更新は知らないうちに終わっているため、不具合に気づくのが遅れる場合があります。WordPressは、プラグインやテーマが自動更新されたときや、自動更新に失敗したときに、サイトの所有者へメールで知らせます(ja.wordpress.org「プラグインとテーマの自動更新」、2026年10月17日確認)。このメールを、確実に読める宛先で受け取れるようにしておきましょう。

自動更新を使うかどうかの考え方

小さな修正は自動で更新し、大きな更新や、サイトの重要な機能に関わるプラグインは確認しながら手で更新する、といった使い分けもできます。

どちらを選ぶにしても、更新のあとに確認する人は必要です。自動更新は保守の作業を減らす道具であって、保守を不要にするものではない、と考えておくとよいでしょう。

WordPress保守の費用相場と、金額が変わる要因

WordPress保守の費用は、月額5,000円〜2万円の価格帯が最も多いとされています。ただし、同じ「保守」でも含まれる作業は会社によって大きく違います。ここでは相場の数字の見方と、金額が変わる要因、見積もりを比べるときの注意をご説明します。

Web幹事は、Web制作会社のマッチングサービスを運営している会社です。同社は「ホームページ管理費の相場は?月額の内訳とコストを安く抑える5つのポイント」(更新日2026年9月4日)で、自社のサービス経由で発注された保守・管理の費用をグラフにまとめています。

月額割合
〜5,000円22%
5,000円〜2万円37%
2万円〜5万円19%
5万円〜22%

平均は4.1万円、中央値は1.1万円です。グラフの注記によると、2022年1月〜2024年3月の発注データをもとにしています(いずれも2026年10月17日確認)。

なお、同じ記事は「ホームページの管理」を維持・運用・保守をまとめた呼び方とし、管理費の内訳にサーバー費用・ドメイン費用・SSL(通信を暗号化する仕組み)の費用も挙げています。WordPressの更新などの作業料だけを比べる場合は、この違いを踏まえてご覧ください。

費用が変わる5つの要因

金額は、主に次の5つで変わります。

  1. 作業の範囲: 更新だけか、テスト環境での確認まで含むか、監視や改ざんされたときの復旧まで含むか
  2. 修正の回数: 文章や写真の差し替えを月に何回まで頼めるか、回数をどう数えるか
  3. サイトの規模と作り: ページやプラグインの数、独自に作り込んだテーマやプログラムがあるか
  4. 対応の時間と体制: 平日の日中だけか、緊急時にどこまで対応するか、担当者は何人か
  5. 実費を含むか: サーバー代・ドメイン代・有料プラグインのライセンス料が月額に含まれるか、別に払うか

特に1つ目の「作業の範囲」は、同じ金額でも中身が大きく違うことがあります。WordPressの更新を自動更新に任せて結果を見るだけなのか、1つずつ確認しながら手で更新するのかで、作業の量は変わります。

見積もりを比べるときの注意

複数の会社の見積もりを比べるときは、金額の前に、上の5つの要因をそろえて確かめることをおすすめします。

とくに注意したいのが「WordPressの更新」という項目です。更新のやり方(自動か手作業か)、更新前のバックアップ、更新後の確認、不具合が出たときに戻す作業が、それぞれ含まれるかで中身が変わります。項目の名前が同じでも、含まれる作業が同じとは限りません。

相場の詳しい内訳

価格帯ごとにどんな作業が含まれやすいか、保守費用に含まれない作業には何があるかは、ホームページの保守費用の相場と含まれない作業で詳しくご説明しています。WordPressに限らない、ホームページ全般の保守費用の考え方として参考にしてください。

自分でWordPress保守を行う場合の手順とリスク

WordPressの保守は、ご自身で行うこともできます。管理画面から更新でき、バックアップ用の機能やプラグインもそろっているためです。ただし、作業の量と、不具合が起きたときに戻せるかどうかで、向き不向きが分かれます。

自分で行うときのチェックリスト

ご自身で保守を行う場合は、次の作業を定期的に行います。

時期やること
毎月本体・テーマ・プラグインの更新の確認と適用/バックアップが取れているかの確認/お問い合わせフォームの送信テスト
3か月ごと使っていないプラグイン・テーマの削除/ユーザーのアカウントと権限の見直し
年1回PHPのバージョンの確認/サーバー・ドメイン・SSL証明書の契約と期限の確認/バックアップからの復元のテスト

WordPressの管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」を開くと、サイトの状態の確認結果や、PHPのバージョンなどの情報を見られます。毎月の確認のときに、あわせて開いておくとよいでしょう。

自分で行う場合のリスク

自分で保守を行うときに注意したいのは、次の3つです。

1つ目は、更新で表示が崩れたときに、元に戻せないことがある点です。バックアップを取っていても、戻し方が分からなければ復旧に時間がかかります。

2つ目は、担当者の異動や退職で、保守が止まってしまう点です。手順やログイン情報を1人だけが持っていると、引き継ぎがうまくいきません。

3つ目は、異常に気づくのが遅れる点です。普段の業務の合間に確認していると、フォームが止まっていることに数週間気づかない、ということも起こりえます。

自分で行いやすいサイト・任せたほうがよいサイト

ご自身のサイトがどちらに近いかを、次の表で確かめてみてください。

項目自分で行いやすい任せたほうが安心
プラグイン数が少なく、どれも最近更新されている数が多い、長く更新されていないものがある
テーマ配布されているテーマをそのまま使っている独自に作り込んでいる、手を加えている
止まったときの影響数日止まっても業務への影響が小さい予約・問い合わせ・決済が止まると困る
復元の経験バックアップから戻したことがある戻し方が分からない

右の列に当てはまる項目が多い場合は、外部に任せることを検討してみてください。文章の更新は社内で行い、本体の更新やトラブルへの対応は外部に任せる、といった分け方もできます。

WordPress保守の依頼先|4つの選択肢の違い

WordPress保守を外部に任せる場合、依頼先は大きく4つに分かれます。どれが一番よいというものではなく、サイトの作りや社内の状況によって向き不向きがあります。それぞれの強みと、確かめておきたい点を並べてご紹介します。

依頼先WordPress保守での強み確かめておきたい点
制作した会社テーマや独自の作り込みの中身を知っている公開後の保守の内容・対応時間
WordPressの保守を専門に行う会社定期の更新・確認の手順を決めている会社がある他社が作ったテーマやプログラムを引き受けられるか
フリーランス(個人)相談しやすく、柔軟に対応してもらえることがある対応できないときの代わりの体制、名義と権限の預け方
サーバー会社のサポートサーバー側の障害やPHPの切り替えに詳しいサイトの中身(テーマ・プラグイン)まで対応の範囲か

制作した会社

ホームページを作った会社に、そのまま保守を任せる形です。テーマや独自に作り込んだ部分の中身を知っているため、更新のあとに不具合が出たときも、原因を探しやすいのが強みです。

一方で、保守の内容や対応時間は会社によって異なります。公開後の保守を受けていない会社もあります。どこまで任せられるかを、契約の前に確かめておきましょう。

WordPressの保守を専門に行う会社

WordPressの保守を主な仕事にしている会社に任せる形です。定期の更新や確認の手順を決めている会社もあり、作業の進め方が分かりやすいことがあります。

ただし、他社が作ったテーマや独自のプログラムを、そのまま引き受けられるかは会社によって異なります。作りによっては、PHPを上げられない、引き受けられないといった判断になることもあります。

フリーランス(個人)

個人の方に保守を任せる形です。直接やり取りでき、相談しやすい、柔軟に対応してもらえるといった理由で選ばれることがあります。

確かめておきたいのは、病気や不在などで対応できないときに、代わりの体制があるかどうかです。サーバーやドメインの名義、管理画面の権限を、個人の手元にだけ預けていないかも確かめておきましょう。

サーバー会社のサポート

契約しているサーバー会社のサポートや、WordPress向けのサービスを使う形です。サーバー側の障害への対応や、PHPの切り替え、バックアップの仕組みに詳しいのが強みです。

ただし、対応の範囲はサービスによって異なります。サーバー側の作業が中心で、プラグイン同士の不具合やデザインの崩れなど、サイトの中身までは対象にならないこともあります。案内されている範囲を確かめておきましょう。

弊社の保守管理でお引き受けしている範囲

弊社リヒトスの保守管理では、ライトプラン・スタンダードプランのどちらにも、データのバックアップ、WordPress本体・プラグインの更新、PHPのバージョン更新、各種ご相談の受付が含まれます。ただし、他社で制作されたサイトの場合、使用されているプログラムによってはPHPの更新ができない場合があります。

料金は、ライトプランが月額3,300円(税込・年額39,600円)で、修正のご依頼は都度3,300円〜です。スタンダードプランは月額5,500円(税込・年額66,000円)で、軽微な修正を月2回まで含みます(3回目以降は3,300円〜/件)。お支払いは1年分の一括が原則で、毎月の分割払いの場合は、ライトプランが月額4,400円、スタンダードプランが月額6,600円(いずれも税込)になります。サーバー代・ドメイン代は含まれません(いずれも2026年10月時点)。

作業の範囲は弊社の保守管理サービス、最新の料金と「軽微な修正」の範囲は料金ページでご確認ください。

WordPress保守を依頼する前に確認したい8つのこと

依頼先を決める前に、契約の中身を確かめておくと、あとから「思っていた作業が含まれていなかった」という食い違いを防げます。契約期間や解約の条件など、ホームページの管理を任せるときに共通する確認事項もあります。ここでは、WordPressで作ったサイトだからこそ確かめておきたい8つのことに絞って挙げます。

#確認すること確かめる理由
1他社が作ったWordPressを引き受けられるかテーマや独自のプログラムによっては、引き受けや更新ができない場合がある
2更新の対象とやり方本体・テーマ・プラグイン・PHPのどこまでを、自動と手作業のどちらで行うか
3更新で不具合が出たとき、元に戻すところまで含まれるか戻す作業が別料金だと、更新のたびに費用がかかることがある
4バックアップの頻度・保存期間・保存場所と、復元の費用取っていても、戻せる時点や費用は契約によって違う
5改ざん・不正なログインが起きたときの対応の範囲と費用日ごろの保守と、被害のあとの復旧は別料金のことがある
6有料のテーマ・プラグインのライセンスの名義と更新の費用依頼先の名義だと、契約を終えたときに更新が受けられなくなることがある
7WordPressの管理者のアカウントを自社にも残せるか任せたあとも、お知らせの投稿などを社内で続けられるように
8脆弱性の情報や、行った作業を知らせてもらえるか何をしてもらっているかが分かり、いざというときに慌てずに済む

1つ目は、制作会社と連絡が取れなくなった、前の保守会社がやめてしまったなど、依頼先を探しているご事情のある方にとって特に大切です。作りによって引き受けられない場合があるため、依頼の前に、サイトのURLや使っているテーマ・プラグインを伝えて確かめてもらうと話が早く進みます。

6つ目と7つ目は、依頼先を変えるときに効いてきます。WordPressの権限には段階があり、ja.wordpress.org「ユーザーの種類と権限」では、管理者は「シングルサイト内のすべての管理機能にアクセスできるユーザー。」と説明されています(2026年10月17日確認)。管理者のアカウントをすべて依頼先が持っている状態は避け、自社にも1つ残しておくと安心です。

8つ目の「知らせてもらえるか」は、見落とされやすい点です。弊社で保守管理をご依頼いただいている星野税理士事務所様は、お客様の声のアンケートで、保守管理の担当者へのメッセージを書いてくださいました。依頼への対応だけでなく、弊社が情報を発信している点に触れたうえで、次のように続けておられます。

昨年11月に「ホームページのお問い合わせフォームから英文の迷惑メールが届く場合には対策します」とのメールを送っていただきました。

それから1か月後に当事務所にも迷惑メールが届きだしましたが、事前に情報提供があったため、慌てることなくリヒトスさんに連絡し対策をしてもらい、ピタッと迷惑メールが止まりました。

回答の全文は、星野税理士事務所様のお客様の声でご覧いただけます。

士業の事務所のように、お問い合わせフォームが相談の窓口になっているホームページは少なくありません。フォームに関わる情報を先に知らせてもらえるかどうかで、いざというときの対応の早さが変わります。依頼先を比べるときは、作業の報告や情報の提供がどのように行われるかも聞いておきましょう。

よくある質問

WordPressの保守について、よくいただくご質問にお答えします。

Q: 保守の手間がかかるなら、WordPressはやめたほうがよいですか?

一概には言えません。WordPressは、手間がかかる場所がほかの作り方と違うだけで、作り方そのものに優劣があるわけではありません。

W3Techsの集計では、WordPressは2026年10月16日時点で、Webサイト全体の約4割、CMS(コンテンツ管理システム)を使っているサイトの約6割で使われています。利用者が多いぶん、情報や対応できる会社を見つけやすい面もあります。

一方、ホームページ作成サービスは、仕組みの更新をサービスの提供元が行うため、本体やプラグインの更新の手間はかかりません。ただし、アカウントや独自ドメインの管理は利用者側に残ります。目的や、社内で保守にかけられる時間に合わせて選ぶのがよいでしょう。

Q: 他社が作ったWordPressでも、保守を頼めますか?

引き受けられるかどうかは、依頼先によって異なります。使っているテーマや独自のプログラム、PHPのバージョンへの対応などを見て判断されるため、サイトのURLを伝えて相談してみるのが近道です。

弊社でも、他社で制作されたサイトの保守管理をお受けしています。ただし、使用されているプログラムによっては、PHPの更新ができない場合があります。

Q: 無料のセキュリティやバックアップのプラグインを入れれば、保守は自動になりますか?

プラグインを使えば、バックアップを定期的に取ったり、不正なログインの試みを防いだりする仕組みを整えることはできます。

ただし、更新のあとに表示や機能を確かめる作業、不具合が出たときに原因を切り分けて戻す判断、バックアップから実際に復元する作業は、人の手で行う必要があります。プラグインは保守を助ける道具であって、保守の代わりにはなりません。

Q: 今の保守契約で、WordPressの更新がされているかを確かめる方法はありますか?

WordPressの管理画面の「ダッシュボード」→「更新」を開くと、本体・プラグイン・テーマに更新が残っていないかを確かめられます。「ツール」→「サイトヘルス」では、PHPのバージョンやサイトの状態も見られます。

更新が長く残ったままになっている場合は、契約にどの作業が含まれているかを依頼先に確かめてみてください。毎月どんな作業をしたかの報告を受け取れるようにしておくと、こうした確認の手間も減ります。

まとめ

WordPress保守は、部品の組み合わせで動くWordPressのサイトを、安全に動かし続けるための作業です。この記事の要点を振り返ります。

  • WordPress保守の作業は、更新・動作確認・PHP・バックアップ・アカウント管理・監視・不具合時の対応の7つ
  • 自動更新は、初期設定ではプラグイン・テーマが対象にならない。有効にしても、更新後の確認と戻す作業は残る
  • 費用は月額5,000円〜2万円の価格帯が最も多いが、作業の範囲と実費を含むかをそろえて比べる
  • 依頼先は、制作した会社・保守を専門に行う会社・フリーランス・サーバー会社の4つ。サイトの作りと社内の状況で選ぶ
  • 依頼の前に、他社制作の引き受け、戻す作業、復旧の範囲、ライセンスと管理者の権限、報告の有無を確かめる

まずは管理画面の「更新」と「サイトヘルス」を開き、今のサイトの状態を確かめるところから始めてみてください。

お問い合わせはこちら

当社ではホームページの制作と管理をおこなっています。

ホームページの管理費は月額換算で3,300円からです(年払い税込39,600円から)。

ホームページの管理をさせて頂いているお客様には、ブログ記事の書き方に関するご相談なども受けております。

これから作るホームページの制作、現在お持ちのホームページのリニューアルや保守管理に関してなど、ホームページに関することはなんでもお気軽にご相談ください。