
目次
はじめに
「ホームページの管理を制作会社に委託しているけれど、毎月の費用を考えると自分で管理できないだろうか」
このようにお考えの経営者様やご担当者様は少なくありません。
実際、ホームページは自分で管理することも可能です。
ただし、何をどこまで自分で行うのか、技術的な部分をどう扱うのかを理解しておかないと、思わぬトラブルにつながることもあります。
この記事では、ホームページの管理に含まれる業務、自分で管理する場合のメリット・デメリットと判断軸、具体的な手順、そして注意点までを、WEB制作・保守管理を手がける弊社の視点から分かりやすく解説します。
ホームページを自分で管理するとは?(管理業務の全体像)
ホームページの管理とは、サイトを安全・快適に公開し続けるための更新・保守・セキュリティ対策などの業務を指します。
「作って終わり」ではなく、公開後に継続して必要となる作業の総称です。
自分で管理するには、まずこの全体像を押さえておくことが大切です。
管理に含まれる主な業務
最初に、ホームページの管理には具体的にどのような作業が含まれるのかを整理します。
主な業務は、おおむね次のとおりです。
- コンテンツの更新(お知らせ、ブログ、写真や文章の差し替え)
- CMS(コンテンツ管理システム)やPHP(ホームページを動かすプログラム言語)などの更新
- ドメイン(○○.comなどWebサイトの住所)とサーバー(Webサイトを公開するためのコンピューター)の契約管理
- SSL(通信を暗号化する仕組み)などのセキュリティ対策
- 定期的なバックアップ
- お問い合わせフォームの動作確認
これらをすべて自分で行うのか、一部だけを行うのかで、必要な知識や手間は大きく変わります。
「制作」と「管理」は別物です
自分で管理を考えるとき、混同しやすいのが「制作」と「管理」です。
ホームページを自分で「作る」ことと、公開後に自分で「管理する」ことは、別の作業です。
自分で一から制作する方法についてはホームページの自社制作で扱っています。
すでに制作会社が作ったホームページを引き継いで自分で管理する場合は、後述する「切り替え」の手順を確認することが大切です。
自分で管理するメリット・デメリットと判断軸
ホームページを自分で管理する最大の魅力は、月々のコストを抑えられる点です。
一方で、技術的な知識や時間、トラブル時の責任が自社にかかるという側面もあります。
ここでは、メリットとデメリットを整理したうえで、自社に向いているかどうかの判断軸をご紹介します。
自分で管理するメリット
まず、自分で管理する主なメリットを見ていきます。
- 制作会社への月額管理費を節約できる
- お知らせなどを思い立ったときにすぐ更新できる
- 運用のノウハウが社内に蓄積される
特に、更新頻度が高い業種では、その都度依頼する手間が省けることが大きな利点になります。
自分で管理するデメリット・リスク
一方で、自分で管理する場合には次のような負担やリスクがあります。
- WordПdの更新やサーバー設定など、一定の技術知識が必要になる
- 表示崩れや改ざんなどのトラブルを、自社で解決しなければならない
- ドメインやサーバーの更新・支払いを忘れると、サイトやメールが止まるおそれがある
- セキュリティ対策を怠ると、改ざん被害やGoogleからの評価低下につながることがある
- 担当者が退職すると、運用が止まってしまう「属人化」のリスクがある
なかでも更新や支払いの忘れは、実務でもよく見られるつまずきです。
向いている場合・外注がおすすめの場合
自分で管理が向いているかどうかの目安は、おおむね次の3点です。
- IT・Webに明るい担当者が社内にいるか
- 管理にかける時間を継続して確保できるか
- サイトが止まったときの業務影響がどの程度か
文章や写真の差し替えが中心で、社内に対応できる方がいる場合は、自社管理に向いています。
一方、専任の担当者がいない、サイトの停止が事業に直結するといった場合は、保守を外注する方が安心なケースが多いです。
外注した場合の費用感はホームページの保守費用やホームページ管理費の相場もあわせてご確認ください。
なお、保守の外注をご検討の場合は、弊社の保守管理プランの詳細もこちらのページでご紹介しています。
ホームページを自分で管理する具体的な手順
ここからは、ホームページを自分で管理する場合の具体的な手順を、4つのステップに分けてご説明します。
すべてを一度に完璧にこなす必要はありません。
できるところから始め、難しい部分は専門家に相談するという進め方でも問題ありません。
ステップ1|ドメイン・サーバーを把握して管理する
まず確認したいのが、ホームページの土台となるドメインとサーバーです。
- 誰の名義で、どの事業者と契約しているか
- 更新期限はいつか、支払い方法は何か
- 管理画面のIDやパスワードを把握しているか
ドメインやサーバーの更新を忘れると、ある日突然ホームページが表示されなくなることもあります。
更新期限はカレンダーに登録するなどして、忘れない仕組みを作っておくことをおすすめします。
レンタルサーバーの料金は事業者やプランによって幅があります。
2026年6月時点では、個人〜小規模向けで月額数百円〜1,000円程度、法人向けで月額数千円程度が目安です。
独自ドメインは種類により年額1,000円前後〜数千円程度が一般的ですが、いずれもキャンペーンや事業者により変動します。
サーバーやドメインの基礎はサーバーとはやドメインの注意点で解説しています。
ステップ2|CMS(WordPress等)を更新する
多くのホームページは、WordPress(世界で広く使われているCMS)などのシステムで作られています。
WordPressで管理する場合、主に次の3つを定期的に更新します。
- WordPress本体
- テーマ(デザインを決める部分)
- プラグイン(機能を追加する部品)
更新には自動更新と手動更新があり、用途に応じて使い分けます。
ただし、更新によってまれに表示が崩れることがあるため、更新前にはバックアップを取っておくと安心です。
WordPressの更新でつまずいた場合はWordPressとはも参考になります。
ステップ3|バックアップとセキュリティ対策
ホームページを安全に保つうえで欠かせないのが、バックアップとセキュリティ対策です。
- 定期的なバックアップ(データベースとファイルの両方)
- SSL(通信を暗号化する仕組み)による常時HTTPS化
- 管理画面のパスワードを強固にし、ログインを保護する
- お問い合わせフォームのスパム対策
CMSは広く使われている分、攻撃の対象にもなりやすいとされています。
スパム対策にはreCAPTCHA(スパム対策の認証システム、Google提供)などが使われます。
SSLの基礎はSSL/HTTPSとは、フォームのスパム対策はreCAPTCHA v3設置ガイドで詳しく解説しています。
ステップ4|コンテンツ更新とトラブル対応
日々の運用でもっとも頻度が高いのが、コンテンツの更新です。
お知らせの追加や、写真・文章の差し替えなどは、CMSの管理画面から比較的かんたんに行えます。
万一、ホームページが表示されなくなった場合は、あわてずに原因を切り分けることが大切です。
よくある原因と対処法はホームページが表示されないときの対処法でまとめています。
制作会社の管理から自分での管理に切り替えるには
すでに制作会社にホームページの管理を委託している場合、自社管理へ切り替えるにはいくつかの確認が必要です。
とくに重要なのが、「データ」と「契約の権限」をきちんと引き継げるかどうかです。
確認を怠ると、いざ切り替えようとしたときに手詰まりになることがあります。
切り替えの前に、次の点を確認しておくことをおすすめします。
- ホームページのデータ(ファイル一式)を納品してもらえるか
- 管理画面やFTP(サーバーにファイルを送受信する仕組み)のログイン情報を受け取れるか
- 制作会社独自のシステムに依存していないか(他社では動かない作りになっていないか)
- ドメイン・サーバーが誰の名義で契約されているか
これらは、制作を依頼する前や契約更新のタイミングで確認しておくと、後の選択肢が広がります。
なお、自社管理ではなく別の制作会社へ乗り換える場合の流れはホームページの管理会社を変更する方法、引き継ぎに必要な情報は管理会社変更時に必要な3つの情報で解説しています。
弊社でも、保守管理をご利用のお客様が運用に慣れて、日々の更新をご自身で行えるようになった事例があります。
業種別に見る「自分で管理」の現実
「自分で管理できるか」は、業種によっても変わります。
更新の頻度やサイトが止まったときの影響度、扱う情報の性質が業種ごとに異なるためです。
ここでは、いくつかの業種を例に、自社管理の向き・不向きを見ていきます。
士業(税理士・社労士・行政書士など)
更新頻度はそれほど高くなく、お知らせや実績の追加が中心になりがちです。
基本的な更新であれば自社管理に向いています。
ただし、信頼性が重視される業種のため、誤った情報を載せないよう注意が必要です。
飲食店
メニューや営業時間、季節の情報など、更新頻度が高い業種です。
その都度外注すると手間も費用もかかるため、日々の更新は自社で、システムの保守は外注するといった分担が現実的です。
製造業・町工場
更新頻度は低めですが、取引先の信頼に関わるため、改ざんなどのセキュリティ事故は避けたいところです。
更新は自社で行いつつ、セキュリティ面は専門家に任せる形が安心です。
小売店・EC
在庫や決済が絡むECサイトは、サイトが止まると売上に直結します。
自己判断での更新リスクが大きいため、保守は外注を検討する方が無難なケースが多いです。
マンション管理組合
担当者が輪番で交代することが多く、運用の引き継ぎが課題になりやすい組織です。
属人化を避けるため、手順の文書化や外部サポートの併用が役立ちます。
組合のホームページについてはマンション管理組合がホームページを持つメリットもご覧ください。
よくあるご質問
ホームページの自社管理について、よくお寄せいただくご質問をまとめました。
Q: 知識ゼロでも自分で管理できますか?
お知らせや写真の差し替えといった更新作業であれば、CMSの管理画面から比較的かんたんに行えます。
一方、サーバー設定やシステムの更新には一定の知識が必要です。
更新は自社で、技術的な部分は外注するという分担から始める方も多いです。
Q: 自分で管理すると費用はどれくらいかかりますか?
制作会社への管理費は不要になりますが、ドメインとサーバーの実費は引き続き必要です。
2026年6月時点では、合わせて年間で数千円〜1万円台程度が目安ですが、プランや事業者により変動します。
外注した場合の費用感との比較はホームページ管理費の相場をご参照ください。
Q: 制作会社の管理をやめても問題ありませんか?
データと更新できる体制が確保できていれば、自社管理に切り替えることは可能です。
ただし、トラブル時に相談できる窓口がなくなる点は理解しておく必要があります。
Q: 一部だけ自分で、一部だけ外注することはできますか?
できます。
実際には、日々の更新は自社で行い、システムの保守やセキュリティは外注するという組み合わせが、現実的で取り入れやすい形です。
まとめ
ホームページは自分で管理することも可能です。
大切なのは、管理に含まれる業務を理解したうえで、自社の状況に合った線引きをすることです。
「すべて自分で」も「すべて外注」も唯一の正解ではありません。
更新は自社で、技術的な保守は専門家に、といった分担も有効な選択肢です。
自社にとって無理のない管理の形を見つけることが、ホームページを長く活かすことにつながります。
ホームページ制作・保守管理のご相談は、株式会社リヒトスまでお気軽にお問い合わせください。


