
はじめに

「毎月、保守管理費を払っているけれど、実際に何をしてもらっているのかよく分からない」。
ホームページを制作会社に作ってもらった経営者様から、よくうかがうお悩みです。
これから公開する方からは「制作会社から保守契約を勧められたが、本当に必要なのか」というご相談もいただきます。
ホームページの保守管理は、作業の多くが目に見えません。
そのため、何のための作業なのか、自社にどこまで必要なのかが分かりにくくなっています。
この記事では、ホームページの保守管理とは何か、具体的にどんな作業をするのか、運用とはどう違うのかを整理します。
そのうえで、本当に必要か、誰が行うかの選択肢、お金の考え方、業種別の重点までを順にご説明します。
ホームページの保守管理とは
ホームページの保守管理とは、公開したホームページを、止まらず・壊れず・正しく表示される状態に保ち続けるための作業の総称です。
ホームページは公開した時点で完成するのではなく、公開した日から保守管理が始まります。
まずは、何を対象にした作業なのかから見ていきます。
保守管理の対象になる5つのもの

ホームページは、いくつかの部品の組み合わせで動いています。
保守管理の対象になるのは、主に次の5つです。
| 対象 | 役割 | 保守管理で行うこと |
|---|---|---|
| ドメイン | ホームページとメールアドレスの「住所」(例: ○○.co.jp) | 有効期限と名義の管理 |
| サーバー | ホームページのデータを置いて公開する場所 | 契約の更新、障害が起きたときの対応 |
| SSL証明書 | 閲覧する方とのやり取りを暗号化する仕組み | 有効期限と自動更新の確認 |
| CMS(コンテンツ管理システム。WordPressなど) | 専門知識がなくても中身を更新できる仕組み | 本体・テーマ・プラグインの更新 |
| データと中身 | 文章・写真・データベース | バックアップ、内容の更新 |
どれか1つが止まるだけで、ホームページ全体が表示されなくなることがあります。
保守管理は、この5つをまとめて見守る仕事だと考えると分かりやすくなります。
サーバーの役割については、サーバーの役割と種類で解説しています。
「保守」と「管理」は何を指すのか
「保守管理」は、性格の違う2つの作業を合わせた呼び方です。
保守は、不具合や安全上の弱点(脆弱性)を防ぎ、起きたときに直す作業です。
管理は、契約・有効期限・名義・ログイン情報などを把握し、いつでも手を打てる状態にしておく作業です。
制作会社によって、「保守」「管理」「運用保守」「サポート」など呼び方はさまざまです。
言葉よりも、どの作業が含まれているかで確かめることをおすすめします。
言葉の違いは、後半の「保守と運用の違い」で整理します。
保守管理で行う作業

ここからは、保守管理で実際に行う作業を6つに分けてご説明します。
目に見えにくい作業が多いことが、「何もしてもらっていないのでは」という印象につながっています。
最初に、全体像を表で示します。
| 作業 | 頻度の目安 | 怠ると起きること |
|---|---|---|
| 期限を切らさない | 年1回(SSL証明書は数か月ごと) | ホームページやメールの停止、警告の表示 |
| 安全を保つ(更新) | 月に数回 | 改ざん・乗っ取り |
| 元に戻せるようにする(バックアップ) | 毎日〜毎週 | 不具合が起きたときに戻せない |
| 困ったときに直す | 起きたとき | 停止が長引く |
| 頼まれて行う | 依頼のつど | 古い情報が残り続ける |
| 把握しておく | 契約や担当が変わったとき | 担当の交代で誰もログインできなくなる |
期限を切らさない作業(ドメイン・サーバー・SSLの更新)
ドメイン・サーバー・SSL証明書には、どれも有効期限があります。
期限を切らさないことが、保守管理の土台です。
ドメインは、期限までに更新しなければ使えなくなります。
JPRSの説明では、汎用JPドメイン名や都道府県型JPドメイン名は、廃止の状態に入ったあと、登録回復が行われなければ削除されます。
削除されたドメイン名は、ほかの人が同じ文字列で登録できるようになります。
ドメインを失えば、そのドメインを使うホームページもメールアドレスも使えなくなります。
更新の締め切りは登録の窓口(指定事業者)ごとに異なるため、契約先での確認が欠かせません。
(出典:JPRS「JPドメイン名のライフサイクル」、2026年10月1日確認)
SSL証明書は、有効期間そのものが短くなっています。
JPRSは「CA/Browser Forumにおいて、「Ballot SC-081v3」の議決により、サーバー証明書の最長有効期間を段階的に短縮し、最終的に47日間とすることが決定されました。」と案内しています。
CA/Browser Forumは、証明書を発行する認証局と、ブラウザなど証明書を利用するソフトウェアの提供元が参加する団体です。
各認証局が発行する証明書の最長有効期間は、次のように短くなります。
| 適用開始日(証明書発行日) | 最長有効期間 |
|---|---|
| 2026年3月14日まで | 398日 |
| 2026年3月15日以降 | 200日 |
| 2027年3月15日以降 | 100日 |
| 2029年3月15日以降 | 47日 |
(出典:JPRS「サーバー証明書の最長有効期間短縮に伴うサービス改定について」、2026年10月1日確認)
レンタルサーバーで使える無料の証明書の中には、Let's Encryptのように、更新を自動で行う前提で作られたものがあります。
Let's Encryptの証明書の有効期間は、2026年10月1日時点で90日です。この期間も、2027年2月10日に64日、2028年2月16日に45日へ短くする予定が公表されています(Let's Encrypt「FAQ」「Upcoming Features」、2026年10月1日確認)。
更新の回数が増えるほど、自動更新が止まっていないかを確かめることが保守の作業として重みを増します。
これからドメインを取得・契約する方は、知らないと怖い「ドメイン」の5つの注意点もあわせてご覧ください。
SSLの仕組みは、SSLとは何かを解説した記事でご説明しています。
安全を保つ作業(WordPress本体・テーマ・プラグイン・PHPの更新)

CMSを使ったホームページで、最も手間がかかり、かつ欠かせない作業です。
WordPressの場合、本体に加えて、テーマ(デザインの土台)とプラグイン(機能を追加する部品)をそれぞれ更新します。
更新の頻度は少なくありません。
2026年9月には、17日にWordPress 7.1.1(11件のセキュリティ修正を含む)、22日に7.1.2(深刻度が重大とされる脆弱性の修正)が続けて公開され、いずれもすぐに更新するよう案内されました。
2026年10月1日時点の最新版は7.1.2です。7.1.2の案内では、積極的にサポートされているのは最新版のみとされています(WordPress.org「WordPress 7.1.1 Maintenance and Security Release」「WordPress 7.1.2 Release」、2026年10月1日確認)。
厄介なのは、更新によって表示が崩れたり、機能が動かなくなったりする場合があることです。
そのため実務では、次の4つの手順を踏みます。
- 更新の前にバックアップを取る
- 更新を適用する
- 表示と機能(お問い合わせフォームなど)を確認する
- 不具合があれば元に戻し、原因を調べる
サーバー側のPHP(WordPressを動かすプログラム言語)にも寿命があります。
WordPressはPHP 8.3以上を推奨しています。PHP 8.1は2025年12月31日にサポートが終了しており、PHP 8.2のセキュリティサポートも2026年12月31日までです(WordPress.org「Requirements」、PHP.net「Supported Versions」「Unsupported Branches」、2026年10月1日確認)。
PHPのバージョンを上げるときにも、同じ確認が必要になります。
画面に「PHPの更新が必要です」と表示された場合の対処は、「PHPの更新が必要です」と表示されたときの対処法をご覧ください。
WordPressそのものについては、WordPress(ワードプレス)とはで解説しています。
元に戻せるようにする作業(バックアップ)
バックアップは、改ざんや不具合、操作のミスが起きたときに、ホームページを元に戻すための備えです。
WordPressの公式ドキュメントは「WordPress サイトのバックアップはデータベースとファイルの2つに分かれます。」と説明しています(ja.wordpress.org「WordPress のバックアップ」、2026年10月1日確認)。片方だけでは、元の状態に戻せません。
大切なのは「取っているか」よりも、「いつの時点まで戻せるか」「実際に戻せることを確かめているか」です。
レンタルサーバーの自動バックアップには、保存期間が短い、復元が有料といった条件が付くことがあるため、内容を確認しておくと安心です。
困ったときに直す作業(表示されない・崩れた・メールが届かない)
ホームページが表示されない、レイアウトが崩れた、お問い合わせのメールが届かない。こうしたトラブルが起きたときに原因を突き止めて直すのも、保守管理の作業です。
原因は大きく、ドメイン(期限切れ・設定)、サーバー(障害・契約)、サイトそのもの(更新の失敗・改ざん)の3か所に分かれます。
どこで起きているかを切り分けられるかどうかで、復旧までの時間が大きく変わります。
ホームページが突然見られなくなったときの原因と対処は、自分のホームページが消えた!原因と対処法で詳しくご説明しています。
頼まれて行う作業(文章・写真の変更、ページの追加)
お客様から見て、最も身近な保守管理の作業です。営業時間や料金の変更、スタッフ写真の差し替え、お知らせの掲載、フォームの項目の追加などが該当します。
弊社で保守管理をさせていただいているお客様からのご依頼も、約半数がホームページの文章の変更と写真の差し替えです。
これは弊社が扱う案件での傾向で、業界全体の統計ではありません。
ただし、「今あるものを直す」作業と「新しく作る」作業の線引きは、会社によって異なります。
依頼の出し方や、見積もりが必要になる作業の見分け方は、ホームページの更新や修正を依頼する方法でご説明しています。
把握しておく作業(契約・名義・ID・権限の一覧)
見落とされやすいのが、ホームページに関わる契約やログイン情報を把握しておく作業です。
これが「管理」の中心にあたります。
IPA(情報処理推進機構)の「安全なウェブサイトの運用管理に向けての20ヶ条 〜セキュリティ対策のチェックポイント〜」は、Webアプリケーションを構成するソフトウェアに脆弱性が見つかったときの対策として、「自組織のウェブサイトがどのようなソフトウェアで作られているか把握して脆弱性対策をとる必要があります」と示しています。
同じ20ヶ条には、「不要なアカウントが登録されていませんか?」という項目もあります(いずれも2026年10月1日確認)。
ソフトウェアやアカウントに限らず、何がどこにあるかが分からなければ、更新も点検もできません。
弊社では、次のような項目を一覧にしておくことをおすすめしています。
- ドメインの名義(登録者)と有効期限、契約先
- サーバーの契約者と契約期間
- ホームページの管理画面のIDと、権限を持っている人
- Googleのアカウント(Google Search Console、Googleビジネスプロフィールなど)
- お問い合わせフォームや予約システムなど、外部サービスの契約
- 有料のテーマ・プラグインのライセンスと更新日
この一覧があれば、担当者の退職や制作会社との契約終了のときに、「誰もログインできない」状態を防げます。
名義を変える手続きや、相手と連絡が取れなくなった場合の対処は、この先でご紹介する各記事をご覧ください。
保守と運用の違い

ホームページの「保守」と「運用」は、どちらも公開後に必要な活動ですが、目的が違います。
保守は止めない・壊さないための「守り」、運用は問い合わせや予約などの目的に向けてホームページを育てる「攻め」です。
見積書に「運用保守」とひとまとめに書かれていることもあるため、違いを押さえておくと契約の中身を確かめやすくなります。
4つの言葉の整理(保守・管理・運用・更新)
公開後の作業を表す言葉は、「保守」「管理」「運用」「更新」の4つが混ざって使われています。
目的と作業で並べると、次のように整理できます。
| 言葉 | 目的 | 主な作業 | 成果の見え方 |
|---|---|---|---|
| 保守 | 止めない・壊さない | 本体・プラグインの更新、バックアップ、不具合の修正 | 何も起きないこと |
| 管理 | 状態と持ち物を把握する | 契約・有効期限・名義・ログイン情報の把握 | 担当が変わっても困らないこと |
| 運用 | 目的に向けて育てる | アクセスの確認、ページの改善、情報の発信 | 問い合わせ・予約・応募などの数字 |
| 更新 | 中身や仕組みを新しくする | 文章・写真の差し替え、本体やプラグインの更新 | 保守と運用の両方にまたがる |
「保守管理」は、このうち保守と管理を合わせた呼び方です。
運用まで含めて「運用保守」と呼ぶ会社もあります。
「更新」はどちらに入るのか
「更新」という言葉には、性格の違う2つの作業が含まれています。
WordPress本体やプラグインの更新のような見えない更新は、保守の中心です。
一方、文章や写真の差し替え、お知らせの掲載といった見える更新は、情報を新しく保って成果につなげる点で、運用寄りの作業です。
見える更新を「更新代行」として別の契約にしている会社もあります。
見える更新をどのくらいの頻度で行えばよいかはホームページの更新頻度はどれくらいが適切かで、お知らせ欄に何を載せればよいかはホームページの「お知らせ」に載せる内容で解説しています。
保守と運用の両方を任せている例
実際のご依頼では、保守と運用がはっきり分かれないことも少なくありません。
保守管理をご依頼いただいた京都の整骨院、株式会社エンジョイライフ様は、お客様の声の中で、弊社の保守管理の対応へのご感想として、競合の多い業種であることに触れたうえで、次のように書いてくださいました。
SEOは非常に大切です。そのためHPは育てるもの、またアルゴリズムに対し、すぐに対応しないといけないと考えております。㈱リヒトス様では、こちらの要望に対し、レスポンスが早く改善してくれますので非常に助かっています。
保守管理への感想として、SEO(検索エンジン最適化)、つまり検索での評価を高めるための改善という、運用の話が挙がっています。
契約の際は、言葉ではなく「どの作業が含まれるか」で範囲を確かめておくと、食い違いを防げます。
ホームページの保守管理は必要か
結論から言うと、保守管理の作業そのものは、どのホームページにも必要です。
ただし、必要なのは作業であって、保守管理会社との契約が必ず要るわけではありません。
誰が行うかは次の章で選択肢を並べてご説明し、ここでは作業を怠ると何が起きるのか、どのくらいの量が必要なのかを見ていきます。
保守管理をしないと起きること

保守管理をやめても、翌日すぐにホームページが壊れるわけではありません。
問題は、気づかないうちに危険が積み上がり、ある日まとめて表に出ることです。
- ドメインやSSL証明書の期限切れ: ホームページやメールが止まる、ブラウザに警告が表示される
- 更新されないWordPress: 公開された脆弱性を突かれ、改ざんや乗っ取りの被害にあう
- 連絡先の途絶: 管理を任せていた制作会社や担当者と連絡が取れなくなり、誰も手を出せなくなる
WordPressを放置した場合のリスクと対策はWordPressを放置すると乗っ取られる?5つのリスクと対策を、管理会社と連絡が取れなくなった場合の対処は制作会社や管理会社と連絡が取れないときの対処法をご覧ください。
保守管理をしていても、トラブルを100%防ぐことはできません。それでも、起きる可能性を下げ、起きたときに早く元へ戻すことはできます。
保守管理の役割は、そこにあります。
作り方によって、必要な保守の量は変わる
必要な保守の量は、ホームページをどの仕組みで作ったかによって大きく変わります。
どれが優れているかではなく、手のかかる場所がそれぞれ違うと考えてください。
- WordPressなどのCMS: 本体・テーマ・プラグイン・PHPの更新と、更新後の確認が続けて必要です。そのぶん、専門知識がなくても中身を更新しやすい仕組みです。
- HTMLで作った静的なサイト: 更新が必要なプログラムは少なめです。一方で、文章を1か所直すのにもHTML(ホームページの中身を記述する言語)の知識が要ります。お問い合わせフォームなどにプログラムを使っている場合は、その部分の更新が必要です。
- ホームページ作成サービス(Wix・Jimdo・STUDIOなど。読みの五十音順): 仕組みそのものの更新はサービス側が行います。利用者に残るのは、契約プラン・アカウント・独自ドメインの管理です。
最近は、生成AIを使って静的なサイトを作るケースも出てきました。
この場合に見落としやすい点は、AIで作ったサイトの保守管理の5つの落とし穴で解説しています。
必要な保守の量を見積もる3つの質問

自社にどのくらいの保守管理が必要かは、次の3つの質問で大まかに見積もれます。
| 質問 | 「はい」の場合に必要になること |
|---|---|
| ① WordPressなどのCMSや、予約・フォームなどの外部サービスを使っていますか | 本体・プラグインの定期的な更新と、更新後の動作確認 |
| ② ホームページの中身を、月に1回以上変えますか | 更新を頼める窓口、または社内で更新できる体制 |
| ③ ホームページが止まると、問い合わせ・予約・採用・メールに影響が出ますか | 異常に早く気づき、すぐに直せる体制(連絡先と対応時間) |
3つとも「はい」なら、保守管理の作業量は多めです。誰が担うかを早めに決めておくことをおすすめします。
反対に、3つとも「いいえ」であっても、期限を切らさない作業と、契約・ログイン情報を把握しておく作業は残ります。
これらは、ホームページを持っている限りなくならない作業です。
保守管理を誰が行うか|3つの選択肢

保守管理を誰が行うかには、大きく3つの選択肢があります。
制作した会社にそのまま任せる、保守管理を行う別の会社に任せる、社内で行う、の3つです。
作業ごとに分けて組み合わせることもできます。
どれが正解というものではなく、社内の人手と、ホームページが止まったときの影響の大きさで選ぶのが現実的です。
制作した会社にそのまま任せる
ホームページを作った会社に、公開後の保守管理も続けて任せる形です。
サイトの作りを知っている会社が担当するため、トラブルのときに原因を探しやすく、窓口も1つで済みます。
一方で、ドメインの名義やログイン情報が制作会社の手元にしかない状態になりやすい点には注意が必要です。
前の章で挙げた「把握しておく作業」の一覧を、自社でも持っておくと安心です。
保守管理を行う別の会社に任せる
制作した会社とは別の会社に、保守管理だけを任せることもできます。
他社が作ったホームページの保守管理を引き受けている会社もあります。
ただし、引き継ぎの際にはドメイン・サーバー・管理画面の情報がそろっている必要があります。
また、どこまでの作業を任せられるかは会社によって異なります。
任せられる範囲や、依頼先で確かめておきたいことは、ホームページの管理を外部に任せるときのポイントにまとめています。
弊社リヒトスでも、他社で制作されたホームページの保守管理をお受けしています。
対応している作業は、弊社の保守管理のご案内でご紹介しています。
社内で行う
社内の担当者が保守管理を行う方法です。
外部に払うお金はかかりませんが、担当者の時間と知識が必要になります。
更新後の確認やトラブルの切り分けには、ある程度の技術的な知識が求められます。
また、担当者が1人だけだと、異動や退職をきっかけに誰も対応できなくなるおそれがあります。
手順と権限を2人以上で共有しておくことが大切です。
詳しい人が社内にいないと、更新そのものが後回しになりがちです。
弊社にご依頼いただいた大阪府のお客様も、お客様の声の中で、ご依頼前のお悩みを「HPやWeb関係に詳しくなく、スピード感ある更新ができなかったところ」と答えてくださいました。
社内で行う場合の具体的な業務と手順はホームページは自分で管理できる?業務内容と手順で、必要なスキルと体制は社内で保守管理をおこなうために最低限必要なスキルでご説明しています。
作業ごとに分ける(併用)
3つの選択肢は、どれか1つに決める必要はありません。
作業ごとに担当を分ける方法もあります。
| 社内の状況 | 分け方の例 |
|---|---|
| 専任の担当者がいない(経営者や総務の方が兼務) | 期限の管理・更新・バックアップは外部、内容の確認は社内 |
| 文章の更新はできるが、技術面に不安がある | 文章・写真は社内、本体の更新とトラブル対応は外部 |
| 技術に詳しい担当者がいる | 社内が中心。担当者の不在に備えて、手順と権限を共有 |
分ける場合は、「誰が、何を、どこまで」行うかを書面で決めておくと、トラブルのときに責任の所在で迷わずに済みます。
今の任せ先を見直したいとき
対応の遅さや連絡の取りにくさから、今の任せ先を見直したいと考える方もいらっしゃいます。
任せ先を変える前に、契約の期間や解約の条件、ドメインとサーバーの名義を確かめておくことが大切です。
名義が相手にある場合は、引き継ぎの段取りが変わります。
具体的な確認事項と手順は、ホームページの管理会社を変更する方法にまとめています。
保守管理にかかるお金の考え方

保守管理のお金は、「作業に払うお金(作業料)」と「サーバー代・ドメイン代などの実費」に分けて考えると整理しやすくなります。
保守管理費に実費が含まれるかどうかは会社によって異なり、同じ金額でも中身が違うことがあるためです。
ここでは考え方をまとめ、金額の目安はそれぞれの記事でご説明します。
金額より先に「含まれる作業」を確かめる
保守管理の見積もりを比べるときは、金額の前に、次の3点をそろえて確かめることをおすすめします。
- どの作業が含まれ、どの作業が別料金になるか
- 修正の回数をどう数えるか(1回の定義、繰り越しの可否)
- サーバー代・ドメイン代が含まれるか、実費として別に払うか
この3点がそろわないまま金額だけを比べると、安く見えた契約のほうが結果的に高くつくことがあります。
相場の目安と、保守費用に含まれない作業は、ホームページの保守費用は妥当?相場と含まれない作業で解説しています。
今の支払いが高いと感じたら
すでに保守管理を契約していて、支払いが高いと感じている方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、交渉や乗り換えの前に、請求額を作業料と実費に分け、過去1年にどんな作業をしてもらったかを書き出すことから始めます。
何に払っているかが分かれば、プランの変更で足りるのか、任せ先を変えるべきなのかを判断しやすくなります。
手順は、ホームページの管理費が高いと感じたときの見直しの手順でご紹介しています。
業種別に見る保守管理の重点

保守管理で行う作業の種類はどの業種でもほぼ同じですが、どこに重点を置くかは業種によって変わります。
ここでは5つの業種について、保守管理で特に気をつけたい点をご紹介します。
弊社が実際にお受けしているご依頼の例も、あわせて挙げます。
士業(税理士・社会保険労務士・司法書士など)
士業のホームページは、相談の申し込みを受け付ける窓口の役割が大きくなります。
お問い合わせフォームが正しく届いているかの確認と、迷惑メールへの対策が重点です。
フォームでは相談される方の個人情報を扱うため、SSL証明書の期限切れは信頼に直結します。
制度の改正や報酬の改定にあわせて、業務内容や料金の記載を速やかに直せる体制も欠かせません。
医療・整骨院
診療時間の変更や臨時休診のお知らせは、来院される方に直接影響します。
こうした告知をすぐに反映できることが、保守管理の重点です。
弊社でも、整骨院様から新しいメニューの追加と料金の変更のご依頼をいただいています。
予約システムや問診票など外部のサービスと連携している場合は、その動作確認も保守の範囲に入ります。
なお、医療機関や施術所の広告には、法令やガイドラインで表示できる内容が定められています。
表現の可否は、所管の行政機関や専門家にご確認ください。
飲食店・小売店
メニューや商品、季節のキャンペーンなど、写真の差し替えが多い業種です。
更新の頻度が高いぶん、依頼から反映までの速さが集客に影響します。
弊社では、ベーカリー様から毎月変わる季節のパンの情報(商品名・写真)の変更、飲食店様からInstagramのQRコードをトップページに貼るご依頼などをいただいています。
小売店様からは、利用規約の内容変更のご依頼もいただいています。
工務店・不動産
施工事例や物件の写真を、継続的に追加していく業種です。
写真が増えるほど、サーバーの容量とバックアップの量にも気を配る必要があります。
弊社でも、工務店様から施工事例の写真の差し替えのご依頼をいただいています。
物件情報のように掲載期間が決まっている情報は、終了したものを残したままにしないことも大切です。
団体・組合(マンション管理組合など)
役員や担当者が定期的に交代するのが、団体・組合の特徴です。
交代のたびに、管理画面のID、ドメインの名義、更新の通知が届くメールアドレスが引き継がれているかを確かめる必要があります。
前任者の個人のメールアドレスで契約していると、更新の案内が届かずに期限が切れることがあります。
契約や通知の宛先は、個人ではなく団体のメールアドレスにしておくと安心です。
よくある質問

保守管理について、よくいただくご質問にお答えします。
ここでは、保守管理の範囲に関わるものを4つ取り上げます。
Q: 保守管理を契約していれば、リニューアルは必要ありませんか?
保守管理は、今あるホームページを保つための作業です。
デザインが古くなった、スマートフォンで見づらい、使っている仕組みが新しいPHPに対応していないといった場合は、保守で直せる範囲を超えることがあります。
その場合は、作り直し(リニューアル)を検討する段階です。リニューアルで何をするのか、進め方や注意点は、ホームページのリニューアルとはでご説明しています。
Q: 管理画面にログインできなくなったら、どうすればよいですか?
原因によって対処が変わります。
パスワードを忘れた場合は、WordPressなら、ログイン画面の「パスワードをお忘れですか ?」から再発行の手続きができます。
再発行用のリンクは登録メールアドレスに届くため、そのアドレスが今も使えることが前提です(ja.wordpress.org「パスワードのリセット」、2026年10月1日確認)。
権限が変更・削除されている場合は、管理者の権限を持つ人に戻してもらう必要があります。
プラグインやPHPの影響で管理画面そのものが表示されない場合は、保守の担当者に確認を依頼してください。
どれに当たるかが分からないときは、まず「把握しておく作業」で挙げた一覧を確かめることから始めましょう。

Q: 制作会社と保守管理会社が別でも問題ありませんか?
問題ありません。
制作と保守を別の会社に頼むと、それぞれの得意分野に任せられる、保守の会社を比べて選びやすい、といった利点があります。
一方で、改修が必要になったときに、どちらの会社に頼むかで迷うことがあります。
窓口と役割の分担を最初に決めておくと、こうした迷いを減らせます。
同じ会社にまとめる場合とどちらが合うかは、社内の体制によって変わります。
Q: 保守管理を頼むと、自分ではホームページを触れなくなりますか?
触れなくなるとは限りません。
WordPressには、管理者・編集者・投稿者などの権限の段階があり、更新できる範囲を人によって分けられます。
たとえば編集者は他の人の投稿も含めて公開・管理でき、投稿者は自分の投稿だけを公開・管理できます(ja.wordpress.org「ユーザーの種類と権限」、2026年10月1日確認)。
実際には、お知らせの投稿は社内の担当者が行い、本体の更新やバックアップは外部に任せる、といった分け方ができます。
どこまでを社内で触るかは、契約の前に保守の担当と相談しておくとよいでしょう。
まとめ

ホームページの保守管理は、公開したホームページを止めず、壊さず、正しく表示し続けるための作業です。
この記事の要点を振り返ります。
- 保守管理は、ドメイン・サーバー・SSL証明書・CMS・データの5つを対象に、期限の管理・更新・バックアップ・トラブル対応・依頼への対応・把握の6つの作業を行うこと
- 保守は「守り」、運用は「攻め」。言葉ではなく、含まれる作業で範囲を確かめる
- 作業そのものはどのホームページにも必要。ただし、保守管理会社との契約が要るかは別の判断
- 担い手は、制作した会社・別の会社・社内の3つ。作業ごとに分ける方法もある
- SSL証明書の有効期間の短縮やPHPのサポート終了により、期限に関わる確認の回数は増えていく
まずは「把握しておく作業」の一覧を手元で作ってみてください。
今のホームページに何が必要かが見えてきます。
ホームページの保守管理のご相談は、株式会社リヒトスまでお気軽にお問い合わせください。



